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にじいろ。

第26章 輝かしい未来へ。

〜 和也Side 〜



まーくんの口から
初めて進路の話を聞いた。

俺と一緒に居られればそれでいい、なんて
嬉しいけど
そんなわけにもいかないよ。

俺、まーくんの足枷になってるのかな…?
俺が居なければ
まーくんは自分の未来を切り拓けるのかもしれない。






斗真『お前ねぇ、ネガティブもいいとこ。』


まーくんがお風呂に入ってる間
斗真に電話をかけた。
思ってることを言ったら
ネガティブだって叱られて。


斗真『じゃあさ、ニノが先に夢を明確にして
それに向かって進み始めてみれば?
そうすれば相葉先輩だって
ニノに感化されるかもよ?』


俺が、先に…?


和也「そっか…
考えてみるわ。
ありがとう、斗真。」


斗真にお礼を言って電話を切った。



俺の夢、か…

音楽で飯が食えたらいい。
今はまだそこまでしか考えてなかった。

もっと、より具体的に…

音楽に生きるのであれば
どうせなら世界を見たい。







和也「音楽留学、か…」


相談…してみようか。

引き出しから
仕舞いっぱなしだったアレを探す。


…あった。


ソイツを片手にスマホを手にしたところで
階段を登ってくるまーくんの足音が聞こえた。

別にやましいことをしてるわけじゃないのに
俺は咄嗟に
手にしていたソイツを枕の下に隠した。

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