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にじいろ。

第27章 背徳の瞳。

ドアを勢い良く開けると
部屋の真ん中で背中を向けて
かずが立っていて。


雅紀「…このお金、どういうことだよ…」


和也「…客からの報酬だけど、」
雅紀「お前ふざけんなよ!!」


飄々と言うかずの胸ぐらを掴んで壁に押さえ付けた。


雅紀「自分が何やったかわかってんのかよ!」


かずは俺の目を見ようとしなかった。


雅紀「俺のこと…裏切ったの…?」




涙が、止まらない。




和也「…そうだよ。」


胸ぐらを掴んだまま
かずをベッドに押し倒した。


雅紀「何したんだよ…
ソイツと何したんだよ!
何されたんだよ!
言えよ、かず!!」




悔しくて
悲しくて

顔色一つ変えないかずが
もう俺の知ってるかずじゃないような気がして

ただ、怖かった
怖くて震えが止まらなかった。




涙が
かずの頬に落ちて




まるで
かずが泣いているかのように見えた。

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