テキストサイズ

にじいろ。

第27章 背徳の瞳。

和也「お前は偽物なんかじゃないよ」

Lily「優しいのね、カズは…」

和也「優しくなんかないよ…」 


俺だって
最低なことをして
最低な言葉で
愛する人を傷付けたんだ。


Lilyの長い髪を撫でた。


Lily「ねぇ、カズ。 このまま…」

和也「このまま…?」


Lily「ううん、なんでもないの…」



Lilyの瞼がゆっくりと閉じていく。



和也「朝までこうしてるから
安心して眠りな…?」


腕が
俺の背中に回った。

俺も静かに目を閉じる。




雨音を子守唄に
抱き合ったまま
溶けるように眠った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ