にじいろ。
第27章 背徳の瞳。
〜 雅紀Side 〜
“まさき…”
ヒカルが不安そうに俺を見つめる。
雅紀「ごめんね。びっくりさせちゃったね…」
“ううん”
と首を横に振った。
雅紀「さっきの人はね、俺の、従兄弟。
母ちゃんの、妹の、子供。
二歳から、小1まで一緒に住んでて
10年ぶりに再会して
去年の夏からまた一緒に暮らし始めたんだ
でも…喧嘩して出てっちゃったんだよ。
それでさっき服を取りに来てたの。」
“まーくんを愛してる”
タブレットに書かれたままのその文字を見つめた。
きっとかずはこれを見て
俺とヒカルがそういう仲だって勘違いしたんだ
だから
『お幸せに』
なんて言ったんでしょ…?
事情を知らないんだから
自分が居なくなったらすぐ
別の子を家に連れこんでたと思われても仕方ない。
“これは
あの人の心の中”
ヒカルがタブレットにそう付け足して書いた。
雅紀「えっ…?」
かずの心の中…?
この言葉は
ヒカルの気持ちじゃないの…?
雅紀「そんなはずないよ、だって…あっ、」
ヒカルがパッとタブレットを奪った。
“あの人の心の中は
『まーくんを愛してる』
まさきの心の中は”
そこまで書くと
俺に向けてまた手で四角を作ってかざした。
“オレのとこに戻ってきて、かず”
そう続けて書いた。
“まさき…”
ヒカルが不安そうに俺を見つめる。
雅紀「ごめんね。びっくりさせちゃったね…」
“ううん”
と首を横に振った。
雅紀「さっきの人はね、俺の、従兄弟。
母ちゃんの、妹の、子供。
二歳から、小1まで一緒に住んでて
10年ぶりに再会して
去年の夏からまた一緒に暮らし始めたんだ
でも…喧嘩して出てっちゃったんだよ。
それでさっき服を取りに来てたの。」
“まーくんを愛してる”
タブレットに書かれたままのその文字を見つめた。
きっとかずはこれを見て
俺とヒカルがそういう仲だって勘違いしたんだ
だから
『お幸せに』
なんて言ったんでしょ…?
事情を知らないんだから
自分が居なくなったらすぐ
別の子を家に連れこんでたと思われても仕方ない。
“これは
あの人の心の中”
ヒカルがタブレットにそう付け足して書いた。
雅紀「えっ…?」
かずの心の中…?
この言葉は
ヒカルの気持ちじゃないの…?
雅紀「そんなはずないよ、だって…あっ、」
ヒカルがパッとタブレットを奪った。
“あの人の心の中は
『まーくんを愛してる』
まさきの心の中は”
そこまで書くと
俺に向けてまた手で四角を作ってかざした。
“オレのとこに戻ってきて、かず”
そう続けて書いた。