にじいろ。
第28章 生きることの意味、死ぬことの答え。
雅紀「ありがとね」
和也「え…?」
雅紀「とっくに捨てられちゃったろうなって思ってたから」
和也「そんなこと…」
できるわけ無いじゃんか…。
まーくんが線香を新しく立てる。
雅紀「ちょっとだけ、二階行かない? 俺らの部屋。」
線香を絶やすわけにはいかないから
この一本が燃え尽きるまで、ちょっとだけね。って言うから
断る理由もなく
まーくんの後ろに着いて階段を登った。
この前来た時は
余裕がなくて全然目に入ってなかったんだ。
ベッドの上の俺の枕。
壁に掛かった俺の制服。
俺の教科書。
俺の通学用のリュック。
手を繋いで眠る
子供の頃の俺とまーくんの写真。
和也「どうして…」
雅紀「捨てられるわけ、ないでしょ?」
俺の荷物が少なくなってること以外は
この部屋の様子は何も変わってなかった。
唯一、違うことといえば、
和也「これって…?」
雅紀「これね
初めてヒカルに会った時に描いてもらった、
俺の心の中の、絵。」
雅紀「まーくんの心の中の絵…?」
アンティークな形の、鍵の絵。
雅紀「俺ね、心の中にずっと鍵かけてたの。
かずのこと
自分でも気付かないうちに仕舞い込んで、鍵、かけてた。
それをね、ヒカルが教えてくれたんだよ。」
和也「え…?」
雅紀「とっくに捨てられちゃったろうなって思ってたから」
和也「そんなこと…」
できるわけ無いじゃんか…。
まーくんが線香を新しく立てる。
雅紀「ちょっとだけ、二階行かない? 俺らの部屋。」
線香を絶やすわけにはいかないから
この一本が燃え尽きるまで、ちょっとだけね。って言うから
断る理由もなく
まーくんの後ろに着いて階段を登った。
この前来た時は
余裕がなくて全然目に入ってなかったんだ。
ベッドの上の俺の枕。
壁に掛かった俺の制服。
俺の教科書。
俺の通学用のリュック。
手を繋いで眠る
子供の頃の俺とまーくんの写真。
和也「どうして…」
雅紀「捨てられるわけ、ないでしょ?」
俺の荷物が少なくなってること以外は
この部屋の様子は何も変わってなかった。
唯一、違うことといえば、
和也「これって…?」
雅紀「これね
初めてヒカルに会った時に描いてもらった、
俺の心の中の、絵。」
雅紀「まーくんの心の中の絵…?」
アンティークな形の、鍵の絵。
雅紀「俺ね、心の中にずっと鍵かけてたの。
かずのこと
自分でも気付かないうちに仕舞い込んで、鍵、かけてた。
それをね、ヒカルが教えてくれたんだよ。」