にじいろ。
第28章 生きることの意味、死ぬことの答え。
雅紀「いつか見てみたいな。かずが歌ってるとこ。」
和也「え…?」
雅紀「ほら、線香。」
和也「あぁ、うん。」
シンガーとして歌う姿を
まーくんがお客さんとして、見てくれる
きっとそれは
高校の時のバンドだったり
ストリートでやってた時とは違う
いつかそんな時が来たら…
きっと俺も嬉しい。
雅紀「寝ないと身体、保たないよ?」
和也「そうだね」
雅紀「かず、寝な?」
和也「まーくんは…?」
雅紀「眠くなったら起こすから、交代してくれる?」
和也「うん、わかった。」
未だ繋いだままだった手を
離そうとした。
その瞬間
強い力でギュッと握られて。
和也「…ん?」
雅紀「かずが眠るまで側に居させて?」
和也「うん…」
そのまま、繋いだままで二人連れ立って
俺はリビングに敷かれた布団に寝転んだ。
そんなに見つめられてちゃ
眠れないよ…
雅紀「目、瞑りなよ」
まーくんがクスッと笑って
優しく頭を撫でた。
その心地よさに
瞼がスッと閉じていく。
夢を見た。
子供の頃の夢。
手を握り合って眠る
小さな俺とまーくんの横で
団扇を仰いで風を送りながら
微笑むあーちゃんの夢。
和也「え…?」
雅紀「ほら、線香。」
和也「あぁ、うん。」
シンガーとして歌う姿を
まーくんがお客さんとして、見てくれる
きっとそれは
高校の時のバンドだったり
ストリートでやってた時とは違う
いつかそんな時が来たら…
きっと俺も嬉しい。
雅紀「寝ないと身体、保たないよ?」
和也「そうだね」
雅紀「かず、寝な?」
和也「まーくんは…?」
雅紀「眠くなったら起こすから、交代してくれる?」
和也「うん、わかった。」
未だ繋いだままだった手を
離そうとした。
その瞬間
強い力でギュッと握られて。
和也「…ん?」
雅紀「かずが眠るまで側に居させて?」
和也「うん…」
そのまま、繋いだままで二人連れ立って
俺はリビングに敷かれた布団に寝転んだ。
そんなに見つめられてちゃ
眠れないよ…
雅紀「目、瞑りなよ」
まーくんがクスッと笑って
優しく頭を撫でた。
その心地よさに
瞼がスッと閉じていく。
夢を見た。
子供の頃の夢。
手を握り合って眠る
小さな俺とまーくんの横で
団扇を仰いで風を送りながら
微笑むあーちゃんの夢。