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にじいろ。

第28章 生きることの意味、死ぬことの答え。

雅紀「先程はちゃんと挨拶もできずにすみませんでした。
和也の従兄弟の、雅紀です。
何飲まれてますか?」

オーナー「自分は烏龍茶で」

和也「オーナー、飲まないの?」

オーナー「車で来とるしなぁ」

Lily「アタシ運転するから、オーナー戴いたら?」

それなら、と
俺は城島さんにビールを注いだ。



雅紀「榊さんは?」

Lily「じゃあ…オレンジジュースで。」




雅紀「榊さんも、シンガーの方なんですか?」

Lily「そうなんです。無名ですけど。」

オーナー「二人はうちの看板の歌い手なんですよ。なぁ、ナル。」

雅紀「ナル?」

和也「あぁ…店では俺、ナルって呼ばれてるんだよ」

雅紀「そうなんだ? 芸名みたいな?」

和也「そんなとこかな」

オーナー「ナルの歌声にね、一目惚れ…いや、一目じゃないな、一耳惚れ?してね、
それで土下座してうちに来てもらったんですよ」

和也「土下座はしてないでしょ!」

雅紀「あはは。
でも嬉しいです。僕も…かずの歌声、凄く好きなんで。」


だって
俺はかずの一番のファンだから。




オーナー「よかったらうちの店に見に来ませんか?
ナルが歌ってるとこ。」

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