にじいろ。
第29章 決意の朝に。
和也「俺っ…」
雅紀「かず、待って。」
和也「あの日の夜、」
雅紀「待ってって!
お願い…待って…」
和也「何もなかったの…!」
雅紀「え…?」
今、なんて…?
和也「何もなかったんだ」
雅紀「だって、金…」
和也「自暴自棄になって
昔の客に声かけられて
『幾らだ』って聞かれて
『5万』って答えた。
ホテルに行ったのは事実だよ。
売ろうとしたのも、事実…
でも何もなかった。
何もなかったんだ…」
嘘だ
そんなの信じろっていうの…?
和也「嘘じゃないよ。
昔のお前とは目が違う、
抱く気にもなんねぇって言われた…」
雅紀「じゃあなんで…」
和也「俺、ずぶ濡れだったから…
5万でお前の時間買ってやる、って
服が乾くまでだって…
朝目が覚めたらその人はもう居なくて
ホテル代もテーブルの上に置かれてた…」
雅紀「信じていいの…?」
かずが、頷く。
雅紀「どうしてすぐ言ってくれなかったんだよ…!
俺が責めた時
なんで否定しなかったんだよ…!」
和也「売ろうとしてホテルに着いてったのは事実だから…」
雅紀「ごめん…
信じてあげられなくて
ごめんね、かず…」
かずを抱きしめようとした。
その手を強く制止される。
和也「でも…ごめんっ…
その後、俺…」
雅紀「かず、待って。」
和也「あの日の夜、」
雅紀「待ってって!
お願い…待って…」
和也「何もなかったの…!」
雅紀「え…?」
今、なんて…?
和也「何もなかったんだ」
雅紀「だって、金…」
和也「自暴自棄になって
昔の客に声かけられて
『幾らだ』って聞かれて
『5万』って答えた。
ホテルに行ったのは事実だよ。
売ろうとしたのも、事実…
でも何もなかった。
何もなかったんだ…」
嘘だ
そんなの信じろっていうの…?
和也「嘘じゃないよ。
昔のお前とは目が違う、
抱く気にもなんねぇって言われた…」
雅紀「じゃあなんで…」
和也「俺、ずぶ濡れだったから…
5万でお前の時間買ってやる、って
服が乾くまでだって…
朝目が覚めたらその人はもう居なくて
ホテル代もテーブルの上に置かれてた…」
雅紀「信じていいの…?」
かずが、頷く。
雅紀「どうしてすぐ言ってくれなかったんだよ…!
俺が責めた時
なんで否定しなかったんだよ…!」
和也「売ろうとしてホテルに着いてったのは事実だから…」
雅紀「ごめん…
信じてあげられなくて
ごめんね、かず…」
かずを抱きしめようとした。
その手を強く制止される。
和也「でも…ごめんっ…
その後、俺…」