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にじいろ。

第3章 魂の片割れ。

雅紀「それと、爪の形と、どう関係があるの?」


手を握る力が強くなる
痛いくらいに。


和也「魂の片割れだって印が、爪の形なんだってさ」



雅紀「…え?」



つまりどーゆーこと?
俺とかずは
魂の片割れだってこと?

かずが
もう一人の俺ってこと?



和也「まーくん」



雅紀「は、はい」



何緊張してんだ、俺?




グッと手を引かれたかと思うと
かずが俺の胸の中に飛び込んで来た


雅紀「…かず?」


かずは何も言わない。
俺は意を決して
左手をかずの背中にまわした


かずがピクッと震えたのがわかった


暫くすると
そっと身体が離れていく




潤んだ瞳で
もう一度俺を見つめた



和也「まーくん…」


雅紀「どうした?かず、」




和也「俺…






まーくんのことが
ずっと、ずっと、好きでした」





静寂に包まれた部屋の中で
かずの声が響いた

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