テキストサイズ

にじいろ。

第30章 虹色。







Lily「何か問題でも?」

和也「いや……なんもないっす。」



Lilyが
オーナーと付き合い始めたこと。



オーナー「りりちゃん♡」

Lily「しげるくんっ♡」



はぁ…。

ま、いいんだけどね?





俺は高校生シンガー・ソングライターとして
そこそこ知名度が付いて
ありがたいことに
ある時、CDデビューの話を貰った。



雅紀「…断るの?」

和也「…そのつもり。
叶えたい夢があるんだ
俺、学校卒業したら…」











それから更に一年後。


無事、高校を卒業した俺は
日本を離れる決意をした。



雅紀「寂しくなるね…」

和也「もう会えなくなるわけじゃないんだから…」

雅紀「わかってる、わかってるけどっ…」



涙でぐしゃぐしゃになったまーくんを抱きしめて
トン、トンと背中をさすった。


和也「俺だって…寂しいんだよ?」


雅紀「わかってるって…」


まーくんが潤んだ瞳でじっと俺を見つめる。


雅紀「かず…」

和也「まーくん…」



雅紀「俺のこと、刻み込んで
絶対
忘れないで…」



泣きながら
何度もキスをして
何度も
何度も
俺の名前を呼びながら


和也「あぁっ…! まーく…!」


俺の中の深いところに
まーくんの証を刻み込んだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ