テキストサイズ

0時の鐘が鳴る前に

第2章 100日間の恋人ごっこ

「「「かっこいい…!!」」」
みんなの声が重なる。

よかった、バレてないみたい!

広末さんの演技は今日も完璧で、思わずドキドキしちゃうくらい格好いい。

本物の彼女にも、あんな感じなのかな。

「なっこ、いつの間にあんな素敵な彼氏できたの?!」

「え、あ…半年前くらい、かな」

このカフェに通い始めた時期を思い浮かべて、適当なことを言う。

「あんな良い男捕まえるなんて、さすが恋愛の教祖様!」

拍手が巻き起こって、私は冷や汗をかきながら笑って見せる。

だいたい、教祖様って何よ。
彼氏いるなんて今まで嘘ついたことなかったし、
みんなが勝手にイメージづけするから
本当のこと言えなくなってこうなったのに…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ