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0時の鐘が鳴る前に

第3章 キラキラ、ふわふわ

* * *

“プラネタリウムは、オススメの場所があるから。
行き先は俺に任せといて、恋愛初心者さん”

私から誘ったのに、彼はそう笑って聞かなかった。

“今週末の土曜日13時に駅前集合で”

…週末に相談以外の予定が入るなんて、いつ以来だろう。

まだ月曜日なのに、部屋のカレンダーを見ながらもうニヤけてしまう。

『週末はなっこも彼氏とデートでしょ?』

…今まで毎週そう言われて、なんとか誤魔化していた私。

でも、今週は本当にデートなんだ…!

本物の恋人じゃなくても、あんなイケメンと休日を共にできるなんて………

………嘘ついて、よかったかも?

って!散々迷惑かけてなに考えてるの私!

こ、これ以上あんな良い人に迷惑かけちゃダメだ…!

私は1人で百面相しながら、思い切り両手で自分の頬を叩いて決心する。

…今週はカフェ、行かないっ!菜津子の部屋、臨時休業!

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