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秘密中毒

第10章 初めて



あたしは混乱していた。


山田くんが欲しかったから。

彼があたしを求めていることが嬉しかった。

たとえ「遊び相手」でも、身体だけだとしても。



(でもダメなのに)

彼を好きだった高校生のあたしが、頭の隅でそう言ってる。


ハッピーエンドになりたかったの。

彼とはこんな関係じゃなくて。

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「…いやっ」


山田くんの器用な指があたしのブラのホックを外す。


すでにベッドに押し倒された格好で、あたしは思い出したように言った。


「いや…」


その口を山田くんの唇がふさぐ。


「っ…!」


甘くて激しい感触。誘うように柔らかくついばんだかと思うと、
油断したあたしの口内をこじ開けて、山田くんの舌があたしを占領する。

「ん…はっ…」

恥ずかしいのに吐息が漏れてしまう。



「相変わらず嘘つきだな」

山田くんはキスの合間にそう呟いて、またすぐに続ける。


あたしは脳がしびれていくような感覚に包まれていく。


(すごい…キスも、きもちいのは……ずるい…)



そのとき

ブラジャーをずり上げた指先が、胸の膨らみをなぞり上げた。


「んっ…ふ…っ」

たったそれだけのことに吐息がこぼれて、それさえも彼の舌に絡め取られる。

あたしの「いや」は嘘じゃなかった。


でももうあたしの胸の先端は、山田くんの愛撫を待ちわびていて


あたしの秘部は彼を欲しがって、濡れていたんだ。




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