涙色*遠恋
第1章 『奇跡的な出逢い』
『……はい♪……』
『有り難とう。』
『……ねえ?…… 隣座っていい?』
『……え?……』
『……だって…… なんか正面だと、 仕事の延長みたいじゃない?』
……成る程!…… 確かに一理ある!
『……あ…… そうね。いいわ。』
『サンキュー♪』
そう言うと彼は 眩いばかりの、 キラッキラの笑顔で私に微笑み掛けた。
……ああ~!…… 止めてー! なんなのその笑顔!反則でしょー!
……ダメだ…… マジで私心臓、 持たないかも~!
すると5分もしないうちに彼が……
『……わりィ…… 膝枕して~♪』
と、私にとんでもない事を言って来た。
『……えっ?…… あ、あのちょっと!』
私が言葉を最後まで言い終わらないうちに、彼は瞬 く間に、私の膝の上に頭を乗せていた。
『……マジ…… ごめんな? 友達と昨日徹マン してなんか、 空虚に寝みー! 休憩終わったら、 ちゃんと起きるから~~~』
『……あ、あの……えっと……』
暫くすると彼の、 かすかな寝息が 聞こえて来た。
……仕方ないな……貸してあげよう。 疲れてるのね……
私は仕方なく彼に、膝枕をして あげる事にした。
……だけど…… こんな綺麗な顔して麻雀やるなんて、 凄い意外だった。 もしかして彼は、 見かけに寄らず不良さんなのかしら?