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涙色*遠恋

第5章 『愛しい人』




俺達はフロントに行くと、
会計を済ませた。
ロビーに女将が居たから、
俺はすかさず女将に声を掛けた。


『……あの……
お世話になりました。
俺達これで帰ります。』

『……あら♪……
お帰りですか?』

『……はい……なんか、
急だったのにこんな素敵な、
宿に泊まれて俺達マジで、
ラッキーでした。
いろいろお世話になりました。』

『いえいえ。
そう言って貰えて良かったです。
また是非お越し下さいませ。』

『……はい!……
勿論また来ます。なあ、結奈♪』

『……ええ勿論♪……
ほんとにお世話になりました。』

『それであの良かったら、
記念に一緒に写真に入って、
貰えませんか?』

『……ちょっと涼……』

『……結奈……
旅の記念だよ♪』

『あらあら私みたいな、
オバサンがいいのかしら?』

『はい。是非!』


俺はとにかくこの旅行の、
想い出をなるべくフィルムに、
沢山残したかったんだ。

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