素晴らしき世界
第15章 それはやっぱりあなたでした
あの日から毎週土曜日には
『松岡食堂』に通うようになった。
もちろん潤も一緒だ。
潤「ほんと、美味しいよね?」
食事を終えて帰る途中に潤が尋ねた。
「そうだな」
食事は美味しいが、通う目的は別にある。
バイトの人に会うこと。
それはまだ果たせていない。
潤「松にぃもいい人だしね」
あれから松岡さんとも仲良くなり
話す機会も増えた。
男気溢れる人で、カッコいい。
ガタイに似合わず、
繊細な料理を提供している。
こんな事言ったら、殺されるな……俺。
潤「あっ、来週だけど約束あるから!」
「わかった……って一応、
お前が行きたいと思って誘ってるんだぞ」
潤「悪い悪い……」
手を合わせて謝っているが
その表情は嬉しそうだった。
「相葉くんと約束か?」
潤「えっ?」
俺の質問に目を大きく開いた。
「お前、バレバレ」
ニヤニヤ笑って冷やかしていると
潤「あのさぁ……兄貴」
あんなに嬉しそうだった潤の表情が曇った。
潤「気持ち悪くない?男が好きだなんて……」
そんな事、気にしてるのか……
「潤はさぁ、男だから相葉くんの事が
好きなんじゃないんだろ?」
俺だって、男だから好きになった訳じゃない。
二宮さんが好きなんだ……
潤だってそうだろ?
「好きな人が男ってだけだろ?
それは後付けじゃん?
別に気持ち悪いなんて思わないよ」
潤「ありがとう……
何か兄貴らしくないね?」
「それ、どういう意味だよ」
潤「頼もしいよ」
目に涙を浮かべていた。
「頑張れよ……」
俺は潤の髪をクシャっと撫でた。
次の週、俺は1人『松岡食堂』を訪れた。
ガラス戸を開けると、
お客さんで席が埋まっていた。
松「あっ、大野さん」
厨房から、お盆に料理を乗せて
松岡さんが出てきた。
「忙しいみたいですね……」
最初訪れた時は、全くいなかったお客さんも、
徐々に増えていった。
松「そうなんだよ……
はい、お待たせしました!」
俺に話しかけながら、テーブルに料理を置く。
「また、後で来ます」
片手を顔の前にやり謝りながら、
厨房へ戻っていった。
暫く本屋で時間を潰し、
お昼時も過ぎた頃、松岡食堂へ向かった。
松「おーい、大野さーん」
振り返ると、沢山のスーパーの袋を
手に持った松岡さんが駆け寄ってきた。
『松岡食堂』に通うようになった。
もちろん潤も一緒だ。
潤「ほんと、美味しいよね?」
食事を終えて帰る途中に潤が尋ねた。
「そうだな」
食事は美味しいが、通う目的は別にある。
バイトの人に会うこと。
それはまだ果たせていない。
潤「松にぃもいい人だしね」
あれから松岡さんとも仲良くなり
話す機会も増えた。
男気溢れる人で、カッコいい。
ガタイに似合わず、
繊細な料理を提供している。
こんな事言ったら、殺されるな……俺。
潤「あっ、来週だけど約束あるから!」
「わかった……って一応、
お前が行きたいと思って誘ってるんだぞ」
潤「悪い悪い……」
手を合わせて謝っているが
その表情は嬉しそうだった。
「相葉くんと約束か?」
潤「えっ?」
俺の質問に目を大きく開いた。
「お前、バレバレ」
ニヤニヤ笑って冷やかしていると
潤「あのさぁ……兄貴」
あんなに嬉しそうだった潤の表情が曇った。
潤「気持ち悪くない?男が好きだなんて……」
そんな事、気にしてるのか……
「潤はさぁ、男だから相葉くんの事が
好きなんじゃないんだろ?」
俺だって、男だから好きになった訳じゃない。
二宮さんが好きなんだ……
潤だってそうだろ?
「好きな人が男ってだけだろ?
それは後付けじゃん?
別に気持ち悪いなんて思わないよ」
潤「ありがとう……
何か兄貴らしくないね?」
「それ、どういう意味だよ」
潤「頼もしいよ」
目に涙を浮かべていた。
「頑張れよ……」
俺は潤の髪をクシャっと撫でた。
次の週、俺は1人『松岡食堂』を訪れた。
ガラス戸を開けると、
お客さんで席が埋まっていた。
松「あっ、大野さん」
厨房から、お盆に料理を乗せて
松岡さんが出てきた。
「忙しいみたいですね……」
最初訪れた時は、全くいなかったお客さんも、
徐々に増えていった。
松「そうなんだよ……
はい、お待たせしました!」
俺に話しかけながら、テーブルに料理を置く。
「また、後で来ます」
片手を顔の前にやり謝りながら、
厨房へ戻っていった。
暫く本屋で時間を潰し、
お昼時も過ぎた頃、松岡食堂へ向かった。
松「おーい、大野さーん」
振り返ると、沢山のスーパーの袋を
手に持った松岡さんが駆け寄ってきた。