素晴らしき世界
第18章 What is the most stupid thing?
「ふぇっ……くしゅん」
「ゴホッ…ゲホッ…もう、手で押さえてよ」
舞い上がった白い粉を
手でパタパタと払い除ける。
「ゴホッ…ごめんっ、かず」
言葉は謝ってるけど、顔は反省してない。
むしろハプニングに喜ぶ
子どものように無邪気に笑ってる。
その笑顔は好きだけど……
「もう、ちゃんと量り直してよ!」
「ちょっと、かずー」
まーくんを置いてリビングへと向かう。
ソファーに座ってチラッと様子を見ると
「多い……少ない……もうっ!」
ボールに粉を加えては、
計量カップで減らしをずっと繰り返す。
こんな事で本当に
クリームパンなんて作れるんだろうか……
あの日、食べることが出来なかった
クリームパンを食べたいと
まーくんが言った。
休みの日に買いに行こうと親戚に
場所を確認したら閉店していたそうだ。
俺は仕方ないと諦めたけど、
まーくんは食べたいの一点張り。
『じゃあ、パン屋さんに買いに行こう』
って言ったらそれじゃ意味ないって
駄々をこねた。
『どうするの?作るって言うの?』
って売り言葉に買い言葉で言ったら
『それだー』って張り切っちゃって……
眩しすぎる笑顔で喜んでるまーくんをみたら
面倒くさいなんて言えなかった。
なんて思ってたけど、
俺も一緒にパン作りを楽しんでいたりする。
もう、仕方ないな……
立ち上がりまーくんの隣に立った。
「かずぅー」
「甘えた声出さないの!
頼むときは何て言うの?」
「やってください」
勢いよく頭を下げるまーくんに
思わず笑みが零れた。
「ふふっ、可愛い……」
目線を下にやると、
まーくんは首だけを上げて
俺を見つめていた。
「うっ、うるさいっ!
まーくんはこっち混ぜてっ!」
カスタードクリームの材料が入った
ボールを差し出した。
「はーい」
嬉しそうに返事をして
シャカシャカと泡だて器で混ぜ始めた。
俺は前を向き、強力粉を計量し直したけど
動揺でなかなかピッタリにできなかった。
「ゴホッ…ゲホッ…もう、手で押さえてよ」
舞い上がった白い粉を
手でパタパタと払い除ける。
「ゴホッ…ごめんっ、かず」
言葉は謝ってるけど、顔は反省してない。
むしろハプニングに喜ぶ
子どものように無邪気に笑ってる。
その笑顔は好きだけど……
「もう、ちゃんと量り直してよ!」
「ちょっと、かずー」
まーくんを置いてリビングへと向かう。
ソファーに座ってチラッと様子を見ると
「多い……少ない……もうっ!」
ボールに粉を加えては、
計量カップで減らしをずっと繰り返す。
こんな事で本当に
クリームパンなんて作れるんだろうか……
あの日、食べることが出来なかった
クリームパンを食べたいと
まーくんが言った。
休みの日に買いに行こうと親戚に
場所を確認したら閉店していたそうだ。
俺は仕方ないと諦めたけど、
まーくんは食べたいの一点張り。
『じゃあ、パン屋さんに買いに行こう』
って言ったらそれじゃ意味ないって
駄々をこねた。
『どうするの?作るって言うの?』
って売り言葉に買い言葉で言ったら
『それだー』って張り切っちゃって……
眩しすぎる笑顔で喜んでるまーくんをみたら
面倒くさいなんて言えなかった。
なんて思ってたけど、
俺も一緒にパン作りを楽しんでいたりする。
もう、仕方ないな……
立ち上がりまーくんの隣に立った。
「かずぅー」
「甘えた声出さないの!
頼むときは何て言うの?」
「やってください」
勢いよく頭を下げるまーくんに
思わず笑みが零れた。
「ふふっ、可愛い……」
目線を下にやると、
まーくんは首だけを上げて
俺を見つめていた。
「うっ、うるさいっ!
まーくんはこっち混ぜてっ!」
カスタードクリームの材料が入った
ボールを差し出した。
「はーい」
嬉しそうに返事をして
シャカシャカと泡だて器で混ぜ始めた。
俺は前を向き、強力粉を計量し直したけど
動揺でなかなかピッタリにできなかった。