素晴らしき世界
第29章 夢か幻か
そんな親友関係が永遠に続くと思っていた。
奇跡的に同じグループでデビューして、
メンバーとしてずっとそばにいられるなら
それも悪くないって思ってた。
それが今、まさかまさかの
ニノから告白を受けているわけで ……
「相葉さん……相葉さん!」
「はっ、はい!」
また怒鳴り声で反射的に背筋を伸ばした。
「へっ、返事……は?」
さっきとは違い、
ポツリポツリと言葉を紡ぐ。
俺の中のニノはいつも堂々として、
発言にも自信が満ち溢れている。
でもそれはちゃんと計算してるから。
だから一か八かなんて
ギャンブル的な行動は絶対にしない。
きっと俺への告白は、
一世一代の勝負なんだと思う。
だって俺はその勝負から逃げていたから……
「ごめん。相葉さんを困らせてるよね?
今の無し。もう、忘れて忘れて!」
返事をしない俺が困ってると思って、
明るく振る舞っている声が聞こえた。
そして腕に回ったニノの手が離れていく。
「今日は……帰るね」
ニノの気配が背中から遠ざかっていく。
ちゃんと俺もニノに正面からぶつかるよ?
振り返って俺から離れるニノの腕を掴んだ。
「は……離してよ」
「嫌だ」
「離せっ、離せよ!」
またしても聞こえた怒鳴り声に俺は動揺することなく
振り払おうとする腕を掴んで離さない。
「離してって……」
「ちゃんと返事聞けよ!」
俺の怒鳴り声に今度は
ニノが反射的に背筋を伸ばした。
「こっち……向けよ」
「嫌…だ」
くぐもった声が聞こえた。
頑固なニノの肩をグッと掴み、
くるりとこちらを向かせた。
バカだな……
って、泣かせてるのは俺か。
必死に目を擦って
涙を隠そうとするニノの手を止めた。
「俺も好きだよ。ニノの事」
ずっと伝えたかった言葉を伝えた瞬間、
頬にまた涙が流れ落ちる。
さっきとは意味の違う……涙だよね?
奇跡的に同じグループでデビューして、
メンバーとしてずっとそばにいられるなら
それも悪くないって思ってた。
それが今、まさかまさかの
ニノから告白を受けているわけで ……
「相葉さん……相葉さん!」
「はっ、はい!」
また怒鳴り声で反射的に背筋を伸ばした。
「へっ、返事……は?」
さっきとは違い、
ポツリポツリと言葉を紡ぐ。
俺の中のニノはいつも堂々として、
発言にも自信が満ち溢れている。
でもそれはちゃんと計算してるから。
だから一か八かなんて
ギャンブル的な行動は絶対にしない。
きっと俺への告白は、
一世一代の勝負なんだと思う。
だって俺はその勝負から逃げていたから……
「ごめん。相葉さんを困らせてるよね?
今の無し。もう、忘れて忘れて!」
返事をしない俺が困ってると思って、
明るく振る舞っている声が聞こえた。
そして腕に回ったニノの手が離れていく。
「今日は……帰るね」
ニノの気配が背中から遠ざかっていく。
ちゃんと俺もニノに正面からぶつかるよ?
振り返って俺から離れるニノの腕を掴んだ。
「は……離してよ」
「嫌だ」
「離せっ、離せよ!」
またしても聞こえた怒鳴り声に俺は動揺することなく
振り払おうとする腕を掴んで離さない。
「離してって……」
「ちゃんと返事聞けよ!」
俺の怒鳴り声に今度は
ニノが反射的に背筋を伸ばした。
「こっち……向けよ」
「嫌…だ」
くぐもった声が聞こえた。
頑固なニノの肩をグッと掴み、
くるりとこちらを向かせた。
バカだな……
って、泣かせてるのは俺か。
必死に目を擦って
涙を隠そうとするニノの手を止めた。
「俺も好きだよ。ニノの事」
ずっと伝えたかった言葉を伝えた瞬間、
頬にまた涙が流れ落ちる。
さっきとは意味の違う……涙だよね?