素晴らしき世界
第29章 夢か幻か
目だけをパチパチさせて、
表情は完全に固まって動かないニノ。
「俺……ニノが好き」
夢ではニノが俺に告白してくれたけど、
現実世界では俺が告白した。
だって所詮、夢は夢。
現実は夢の様に甘くはない。
ニノから告白されるなんてあり得ない。
だって俺は『男』だから……
ニノの恋愛対象は『男』でない事は、
ずっと隣にいる俺が一番知っている。
彼女が出来た時だって
近くにいたから一番に気が付いた。
『バレんなよ』って言って、
必死で笑って送り出してたんだ。
俺の想いが実らない事を、
一番近くで嫌って程実感してたのに……
夢が俺の気持ちを少し動かした。
現実では起きない出来事を体験した。
2回もニノと両想いになれて、キスもした。
本当に幸せな夢だった。
でもその夢は厄介なものも持ってきた。
望みがないってわかっていても、
『もしかしたら……』なんて
根拠のない自信を現実に持って来てしまった。
その自信は時が経てば自然に消滅した。
そして夢は思い出のまま残すことが出来た。
でも目の前の色っぽいニノを見て、
俺のモノにしたいって思った。
夢のようにキスしたいって……
我慢していた気持ちの導火線に
火がついて一気に爆発してしまった。
でも、これでいいのかもしれない。
長かった片思いに
ようやく終止符を打つことができる。
目の前のニノは下を向いたまま
何も言葉を発しない。
リアクションなんて出来ないよな?
メンバーで親友だって思ってた相手、
それも『男』にキスされて告白される。
衝撃過ぎる展開だよな?
「ふぅ……」
大きな溜め息が、静かな浴槽に響く。
俺はゆっくりと目を閉じた。
よし、覚悟はできた。
思いっきり俺の気持ちをぶった切ってくれ!
ニノ本人に切られるなら本望だ。
「相葉……さん」
「はい」
返事をして目を開けると
ニノは呆れ顔で俺の事を見ていた。
表情は完全に固まって動かないニノ。
「俺……ニノが好き」
夢ではニノが俺に告白してくれたけど、
現実世界では俺が告白した。
だって所詮、夢は夢。
現実は夢の様に甘くはない。
ニノから告白されるなんてあり得ない。
だって俺は『男』だから……
ニノの恋愛対象は『男』でない事は、
ずっと隣にいる俺が一番知っている。
彼女が出来た時だって
近くにいたから一番に気が付いた。
『バレんなよ』って言って、
必死で笑って送り出してたんだ。
俺の想いが実らない事を、
一番近くで嫌って程実感してたのに……
夢が俺の気持ちを少し動かした。
現実では起きない出来事を体験した。
2回もニノと両想いになれて、キスもした。
本当に幸せな夢だった。
でもその夢は厄介なものも持ってきた。
望みがないってわかっていても、
『もしかしたら……』なんて
根拠のない自信を現実に持って来てしまった。
その自信は時が経てば自然に消滅した。
そして夢は思い出のまま残すことが出来た。
でも目の前の色っぽいニノを見て、
俺のモノにしたいって思った。
夢のようにキスしたいって……
我慢していた気持ちの導火線に
火がついて一気に爆発してしまった。
でも、これでいいのかもしれない。
長かった片思いに
ようやく終止符を打つことができる。
目の前のニノは下を向いたまま
何も言葉を発しない。
リアクションなんて出来ないよな?
メンバーで親友だって思ってた相手、
それも『男』にキスされて告白される。
衝撃過ぎる展開だよな?
「ふぅ……」
大きな溜め息が、静かな浴槽に響く。
俺はゆっくりと目を閉じた。
よし、覚悟はできた。
思いっきり俺の気持ちをぶった切ってくれ!
ニノ本人に切られるなら本望だ。
「相葉……さん」
「はい」
返事をして目を開けると
ニノは呆れ顔で俺の事を見ていた。