素晴らしき世界
第29章 夢か幻か
「あなたね……この状況で告白する?
ってかその前にキスしちゃダメでしょ」
俺が覚悟した言葉は出てこなかった。
出来れば最初に言って欲しいんだけど、
自ら『振ってくれ』って催促するのもな……
「他の人だったら、ドン引きだし
下手すりゃビンタもんだよ?」
始まったのは俺の告白の仕方の説教だった。
「好きな人に告白するならそれなりの
シチュエーション用意するのが普通でしょ。
あなたそういうの得意でしょーが」
そりゃ友達の誕生日を
サプライズで祝うのは好きだ。
けど、ニノに言われたくない。
サプライズするタイプじゃないし、
サプライズしたって喜ばないじゃん。
誕生日だって自分からプレゼントを
メンバーに催促してさ……
それこそどうなのよって話。
「それに……なんですか?」
きっと不満が表情に出ていたんだろう。
説教を止めるとじとっとした目で睨む。
「いえ、何もありません……」
って、何で俺は怯むんだ?
そもそも何で俺は
告白した相手に説教されてるんだ?
「まぁ、もうこんな形で
告白なんてすることはないでしょう。
ホント、相手が私で良かったですね」
クスッと笑うと、
脚の上に乗っていたニノは立ち上がった。
ちょっと待って……
俺は浴槽から出ようとたニノの腕を掴んだ。
「ちょっと……
また引っ張ったらコケるでしょ」
「返事……」
「はっ?」
「返事……聞いてない」
散々、俺の告白に毒づいて……
チクリチクリと浅い傷だけつけて、
最後の一撃は後日なんて耐えられない。
傷つくのも治すのも一緒にさせてくれ!
「言ったでしょ?」
「えっ?」
ニノが言った言葉を必死に思い出すけど、
俺に対しての返事はなかった。
「言ってないじゃん!」
俺の返答に壮大な溜め息をつくニノ。
「ホントあなたは相バカですね。
ちゃんと耳の穴かっぽじって聞きなさいよ」
こんな時でもバカにしやがて……
俺は素早く立ち上がると、
耳の穴を指でグリグリしニノの言葉を待った。
ってかその前にキスしちゃダメでしょ」
俺が覚悟した言葉は出てこなかった。
出来れば最初に言って欲しいんだけど、
自ら『振ってくれ』って催促するのもな……
「他の人だったら、ドン引きだし
下手すりゃビンタもんだよ?」
始まったのは俺の告白の仕方の説教だった。
「好きな人に告白するならそれなりの
シチュエーション用意するのが普通でしょ。
あなたそういうの得意でしょーが」
そりゃ友達の誕生日を
サプライズで祝うのは好きだ。
けど、ニノに言われたくない。
サプライズするタイプじゃないし、
サプライズしたって喜ばないじゃん。
誕生日だって自分からプレゼントを
メンバーに催促してさ……
それこそどうなのよって話。
「それに……なんですか?」
きっと不満が表情に出ていたんだろう。
説教を止めるとじとっとした目で睨む。
「いえ、何もありません……」
って、何で俺は怯むんだ?
そもそも何で俺は
告白した相手に説教されてるんだ?
「まぁ、もうこんな形で
告白なんてすることはないでしょう。
ホント、相手が私で良かったですね」
クスッと笑うと、
脚の上に乗っていたニノは立ち上がった。
ちょっと待って……
俺は浴槽から出ようとたニノの腕を掴んだ。
「ちょっと……
また引っ張ったらコケるでしょ」
「返事……」
「はっ?」
「返事……聞いてない」
散々、俺の告白に毒づいて……
チクリチクリと浅い傷だけつけて、
最後の一撃は後日なんて耐えられない。
傷つくのも治すのも一緒にさせてくれ!
「言ったでしょ?」
「えっ?」
ニノが言った言葉を必死に思い出すけど、
俺に対しての返事はなかった。
「言ってないじゃん!」
俺の返答に壮大な溜め息をつくニノ。
「ホントあなたは相バカですね。
ちゃんと耳の穴かっぽじって聞きなさいよ」
こんな時でもバカにしやがて……
俺は素早く立ち上がると、
耳の穴を指でグリグリしニノの言葉を待った。