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そして司会発表の日、世間の答えは……


『なし』だった。



別に予想しなかったわけじゃない。

紅白の話が出ると、司会に関わらず
『ジャニーズはいらない』という
世間の声は嫌でも耳に入ってくる。

それは紅白に限った事じゃない。

風当たりが強いのは仕方ない。


そう自分に言い聞かせてはいたけど……

やっぱりダメージはあった。


そのダメージを打ち消すように、
年末年始の仕事にいつも以上に取り組み
司会進行に役立てばと資料を読み漁った。


でもそれは逆効果で……

どんどん悪い方に自分を追い込んでいった。


そんな時……ニノに言われたんだ。



『相葉さんらしくすればいいんだよ』って……



その言葉に肩の力がスーッと抜けたんだ。


『それに相葉さんにそこまで
レベルの高い事を誰も求めてない』って
憎まれ口もプラスであったけどね。

ニノらしい俺への励ましだし、
ニノしかできない俺への励まし。

それからちょくちょくニノは
『ご飯食べさせろ』やら
『ゲームの相手しろ』と
俺の家に来るようになった。

俺はせっせとニノに料理と作り、
ゲームに付き合ってコテンパンにやられる。


そしてニノと身体を重ねた。


他人にとってはいい迷惑に見えるが、
俺にはいい息抜きになったし
恋人の温もりをたくさん感じる事ができた。


翔ちゃんは松潤、珍しくリーダーまでもが俺に
『無理しないでね』『何かあれば言って』と
俺に声をかけてくれた。


その優しさが本当に嬉しかった。

持つべきものはメンバーだって改めて感じた。


それが本来の励ましだけど、
ニノは全くそれが無かった。


きっと俺だからそうじゃなくて、
他の誰かであっても変わらない。


それがニノの優しさだから……