素晴らしき世界
第30章 僕らの48日間
【42日前】
「ただいまー」
「あなたの家じゃないし……
そもそも誰に向かって言ってるんですか?」
パチンとスイッチをつけると、
無人だった部屋に明かりが灯る。
「はぁ、疲れた」
ニノは一目散にリビングに向かい、
荷物を投げた勢いのままソファーに
身体を預ける。
札幌ドームの公演を終え、
最終の便で俺たちは東京に戻ってきた。
ダラーンと手足を投げ出している姿に
数時間前までファンの皆から声援を
受けていたとは誰が想像できるだろうか……
って、俺も人の事は言えない。
「俺も疲れたぁぁぁ」
ニノの隣に座ると身体を投げ出した。
ライブ初日は何回やっても緊張する。
そして観客席が見えた瞬間の、
キラキラ光る客席と声援にいつも感動する。
どんな時だって悲しいけど、
周りには俺たちを好意的に思わない人はいる。
そしてどこからか聞こえる悪口。
それは真正面から言われることはない。
出どころがわからない……
真実かもわからない
他人の言葉に惑わされ、
闇に飲み込まれそうになる。
でも、コンサートは違う。
そんな人は誰もいない。
ここには笑顔が溢れてる。
ここには声援に溢れている。
それがひとつになって、
闇をも作り出さない輝きに俺たちは包まれる。
それに去年俺は……救われたんだ。
みんなが『紅白の司会おめでとう』って
真正面から伝えれくれた。
そして『頑張れ』って言葉が
俺の背中を押してくれた。
その言葉は今年……ニノに降り注いでいる。
『ありがとうございます』って
嬉しそうに笑うニノを見て
俺もそうだったな……って思い出す。
きっとみんなの言葉は、
去年の俺のようにニノの力に必ずなる。
「ただいまー」
「あなたの家じゃないし……
そもそも誰に向かって言ってるんですか?」
パチンとスイッチをつけると、
無人だった部屋に明かりが灯る。
「はぁ、疲れた」
ニノは一目散にリビングに向かい、
荷物を投げた勢いのままソファーに
身体を預ける。
札幌ドームの公演を終え、
最終の便で俺たちは東京に戻ってきた。
ダラーンと手足を投げ出している姿に
数時間前までファンの皆から声援を
受けていたとは誰が想像できるだろうか……
って、俺も人の事は言えない。
「俺も疲れたぁぁぁ」
ニノの隣に座ると身体を投げ出した。
ライブ初日は何回やっても緊張する。
そして観客席が見えた瞬間の、
キラキラ光る客席と声援にいつも感動する。
どんな時だって悲しいけど、
周りには俺たちを好意的に思わない人はいる。
そしてどこからか聞こえる悪口。
それは真正面から言われることはない。
出どころがわからない……
真実かもわからない
他人の言葉に惑わされ、
闇に飲み込まれそうになる。
でも、コンサートは違う。
そんな人は誰もいない。
ここには笑顔が溢れてる。
ここには声援に溢れている。
それがひとつになって、
闇をも作り出さない輝きに俺たちは包まれる。
それに去年俺は……救われたんだ。
みんなが『紅白の司会おめでとう』って
真正面から伝えれくれた。
そして『頑張れ』って言葉が
俺の背中を押してくれた。
その言葉は今年……ニノに降り注いでいる。
『ありがとうございます』って
嬉しそうに笑うニノを見て
俺もそうだったな……って思い出す。
きっとみんなの言葉は、
去年の俺のようにニノの力に必ずなる。