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素晴らしき世界

第30章 僕らの48日間


「肩落としてないで……
楽屋に挨拶に行くよ?」

ポンポンと松潤が励ますように
翔ちゃんの肩をポンポンと叩いた。

「元々だよ……って、俺に言わせるな!」

自虐的なツッコミに
思わず吹き出してしまった。

「そんな事より、早く挨拶に行くぞ!」

「ほーい」

捲し立てる翔ちゃんなんてなんのその。

気の抜けるような返事をすると
立ち上がって慌てることなく
翔ちゃんの後をついていく。


リーダーはどっちだ?

なんて疑問はもうとっくの昔に無くなったな。


俺たちもその後について行き、
先輩の楽屋へと向かった。



コンコン…


外からでも聞こえる笑い声に
掻き消されないように少し強めに
翔ちゃんがドアをノックする。

「はーい」

返事と共に漏れていた笑い声が消えた。

「「「「「失礼しまーす」」」」」

翔ちゃんがドアを開けると、
俺たちは挨拶をしながら楽屋へと入った。

「おー、嵐じゃん」

「お前が最初に挨拶すんじゃねーよ」

松にぃのスナップの効いたツッコミに。
てへっと舌を出してとぼけ顔の井ノ原くん。


ここはTOKIO先輩の楽屋で
そこにV6先輩が遊びに来ている。


この2組が一緒の番組に出る時は、
どちらかの楽屋に集まっている時が多い。

特にTOKIO先輩とトニセンさんは
ジュニア時代を一緒に過ごし
年齢も近いから仲がいい。

「今日はよろしくお願いします」

「「「「お願いします」」」」

翔ちゃんの言葉の後に続いて
俺たちも挨拶をして頭を下げた。

「はーい、よろしくね」

「だから何でお前が先なんだよ!」

「えっ、それはいいじゃん!
だって全員に対してでしょ?ね?」

俺たちはコクコクと首を縦に振った。

「ほらー!」

松にぃと井ノ原くんの
息の合った掛け合いは暫く続いた。

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