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素晴らしき世界

第30章 僕らの48日間

「ニノ……いくよ?」

俺の言葉にニノはゆっくりと瞼を上げる。

何も返事はしないけど、
俺を見つめる潤んだ瞳が答えを教えてくれる。

顔を近づけて唇を押し当てると同時に
腰を押し進めていく。

「んん…ぁっ」

甘い吐息と苦痛の混じる声を
舌で吸い上げると強張る
ニノの身体の力が抜けていく。

「入った……よ」

吹き出した汗で濡れた前髪を掻き上げ、
額にキスを落とした。

「相葉……さん」

琥珀色の瞳が俺を見つめ、
ニノの可愛い手が頬を優しく包む。

「好きだよ、ニノ」


なぜだかわからないけど……

ニノがその言葉を欲している気がした。


「好き、大好きだよ。愛してる」


本当に……そうなのか?

そう、思いたいだけじゃないのか?


自分にしか出来ない事を必死に探して、
見つけた俺の答え。


その答えが正しいって言い聞かせるように
『好き』と言う言葉を伝えることで
そばにいる俺の存在意義を自身で
見出だしたいだけなのかもしれない。

「どう……したの?」

いつもなら突っ走る俺が動かないから、
心配になったみたいで声をかけてくれた。


今は、余計なことは考えないでおこう。



ニノを愛する気持ちに
変わりはないのだから……



「締めつけるから……動けなくって」

「そんな…っ」

「じゃあ、お望み通り動くね?」

俺はゆっくりと腰を動かした。

「んっ、あっ…相葉……さんっ」

俺の首に手を回すとギュッと引き寄せられた。

ニノの中も逃がすまいと、
俺のモノをギュッと締めつける。


大丈夫……そばにいるよ?


「一緒に……イこ?」

コクコクと頷くニノを合図に、
激しく腰を打ちつけほぼ同時に
互いの熱を吐き出した。

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