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素晴らしき世界

第30章 僕らの48日間

【19日前】

「ふぁ~」

伸びをしながら局の廊下を歩く。

昨日のグッスポの忘年会で、
少し疲れが残ってるな……

首を左右に傾けると、ポキッと音が鳴る。


年末が迫ってくる中でも
俺たちの仕事が休みになる事はない。


寧ろ、いつも以上に忙しい。


正月の特番の収録はほぼ終えているが、
来年のレギュラー放送の収録がある。

年末年始に収録できない分、
纏め撮りになるから疲労感も半端ない。


そして今日の収録は『VS嵐』

それも4本撮り。


省エネのリーダーでさえ、
虚ろな目になるしフラフラしてる。

特にピンボールランナーとクリフクライムは
収録後半になるほど足腰にくる。


確か最後の収録分、ランナーなんだよな……

やるからには全力疾走するけどね?


「よしっ!」

気合を入れて仕事モードに
頭を切り替えると楽屋へと入る。


「おはよぉ」

「うぃーす」

松潤は相変わらず、コンサートの映像確認中。

来年1月スタートのドラマ撮影も佳境を迎え、
番宣の収録も始まっている。

松潤にとっては当たり前かもしれないけど、
忙しくなっているのに手を抜く事はない。

ホント、頭が上がらない。


「おはよ」

翔ちゃんは資料に目を通している。

たぶん平昌オリンピックの
取材に向けて情報を叩きこんでいるだと思う。

この努力があるからこそ、
6大会連続の大役を任されるんだろうな。


リーダーは……寝てる。

4本撮りだからきっと
ギリギリまで起きないだろうな。

グダグダ文句は言うけど、
スケジュールに余裕があるから
たくさんのゲームに参加する。

なんだかんだでリーダーなんだよね。

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