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素晴らしき世界

第5章 家族ゲーム

最後に温かいお茶が運ばれてきた。

これを飲み終わると、お開きとなるだろう。


二人っきりにはなれないよな……


俺は立ち上がって部屋を出ようとすると

「どこいくの?」

「ちょっと、トイレと外の空気吸ってくる」

「少しくらいは、ゆっくりしていいからね」


そりゃ、突然息子が母親の
『再婚』を聞いて動揺しない訳がない。

母さんはそう思って気を使ってくれた。

俺は動揺なんてしない。

けど、とにかくこの場から
少し離れたかった。

廊下を少し歩き、トイレに向かう。

蛇口をおもいっきり捻ると
水が勢いよく出る。

それを暫く見つめ、顔を洗い終わると
鏡越しに俺の好きな人と目があった。

智「なんて顔してんだよ」

母さんに向ける笑顔とは違う、
ちょっと意地悪そうな男っぽい顔。

俺は智の元へ駆け寄り、
抱きつこうとしたら、顔が布に包まれた。

智「先に顔拭け、バカ」

顔を拭いて、
ハンカチを渡そうとしたら
手をグイッと引っ張られ
俺は智に胸の中にすっぽりと包まれた。

智「早く、こうしたかった」

俺を抱きしめる腕に力が入る。

「俺も……」

すると、トイレに近づく
足音が聞こえてきた。

俺は智に引っ張られ、個室に入った。

中は狭く、密着する俺たち。

暫くするとトイレに人が入ってきた。

会話が聞こえるから数人いる。

ドキドキしながら智を見つめると
ニヤリと笑ったかと思ったら
俺の視野から消えた。

智の顔の前には、
反応しかけの俺のモノがある。

ゆっくりと智はファスナーを下ろした。

ひょっこり顔を出した
俺のモノが智の手に包み込まれた。

「あっ……」

智は立ち上がり耳元で

智「声、抑えろよ」

生暖かい吐息と、低い声。

ゆるゆると手を上下に動かしつつ、
親指で先端を刺激する。

先走りの液が手の滑りを良くする。

でも、まだ刺激が足りない……

するとトイレの流れる音と同時に、
俺のモノが智の口内に入る。

素早い舌の動きが、
俺のモノにまとわりつく。

「……あっ、んっ……んぁっ」

口を押さえた手から声が漏れる。

水が流れる音が消えそうなった時、
智が俺のモノを強く吸い上げた。

俺は目を開け、
手を伸ばしトイレの水を流した。

「あっ、ダメっ……んぁっ」

俺の声と流れる水の音が静かに響く中、
智の口に熱を放った。

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