素晴らしき世界
第5章 家族ゲーム
智はわざと喉をならし、
俺の吐き出した熱を飲み込んだ。
そして、水の流れる音が消えると共に、
トイレにいた人たちは出ていった。
智「いつもより早かったな。
もしかして、人がいるから興奮した?」
「いやっ、違う……」
智「ホント、潤は可愛いな」
俺をギュッと抱きしめてくれた。
智「でも、態度に出しすぎ。
あんなに不機嫌な顔してたら、バレるぞ」
「ごめん……」
智「今度会ったとき、お仕置きだからな」
耳元で囁かれる言葉。
想像するだけで、身震いした。
すると、顎をグイッと捕まれ
智「物欲しそうな顔して……」
「ねぇ、ちょうだい」
片手で俺の頭をグイッと引き寄せ
智「今は、これで我慢しろ」
俺の唇を塞いだ。
欲望を満たしてくれる激しいキス。
もっと……
少し口を開けると智の舌が口内を駆け巡る。
智の唇がゆっくり離れると
2人の絡まった唾液が糸をひく。
俺の口から垂れた唾液を指ですくい取り
智「ごちそうさま」
親指をペロッと舐めた。
そして、何事もなかったように
個室の鍵を開け外に出た。
そして、トイレから出る前に
智「そんな顔で戻ってくるなよ。
外の空気吸ってから来い」
「うん……」
俺、どんな顔してるんだろ。
恥ずかしくて鏡を見ないように手を洗い、
トイレの外に出た。
すぐ近くに中庭に出られるところがあったので
火照った身体を夜風で冷ました。
部屋に戻る廊下から2人の笑い声が聞こえた。
さっき聞いた声とは違う優しい智の声。
心が満たされていたのか
さっきまであった嫉妬心は消えていた。
俺はゆっくりと障子を開けて
「入ってもいい?」
「えっ、あっ、だっ大丈夫よ」
大「慌てすぎだから」
母さんに優しく微笑みかけた。
俺たちは駐車場まで一緒に向かった。
「今日はありがとうね。
潤もほらっ、お礼」
「……ありがとうございました」
大「いえいえ、また機会があったら
ゆっくり話しようね」
「じゃあ、また連絡するね」
大「わかった、気をつけてね」
母さんは手を振り、
俺は頭を下げ車に乗り込んだ。
車を走らせる母さんに
「いい人そうだね」
「そうでしょ?」
「俺に気を使わなくていいからね」
計画を完了させるダメ押しの一言。
「ありがとう、潤」
母さんの目から涙がこぼれ落ちた。
俺の吐き出した熱を飲み込んだ。
そして、水の流れる音が消えると共に、
トイレにいた人たちは出ていった。
智「いつもより早かったな。
もしかして、人がいるから興奮した?」
「いやっ、違う……」
智「ホント、潤は可愛いな」
俺をギュッと抱きしめてくれた。
智「でも、態度に出しすぎ。
あんなに不機嫌な顔してたら、バレるぞ」
「ごめん……」
智「今度会ったとき、お仕置きだからな」
耳元で囁かれる言葉。
想像するだけで、身震いした。
すると、顎をグイッと捕まれ
智「物欲しそうな顔して……」
「ねぇ、ちょうだい」
片手で俺の頭をグイッと引き寄せ
智「今は、これで我慢しろ」
俺の唇を塞いだ。
欲望を満たしてくれる激しいキス。
もっと……
少し口を開けると智の舌が口内を駆け巡る。
智の唇がゆっくり離れると
2人の絡まった唾液が糸をひく。
俺の口から垂れた唾液を指ですくい取り
智「ごちそうさま」
親指をペロッと舐めた。
そして、何事もなかったように
個室の鍵を開け外に出た。
そして、トイレから出る前に
智「そんな顔で戻ってくるなよ。
外の空気吸ってから来い」
「うん……」
俺、どんな顔してるんだろ。
恥ずかしくて鏡を見ないように手を洗い、
トイレの外に出た。
すぐ近くに中庭に出られるところがあったので
火照った身体を夜風で冷ました。
部屋に戻る廊下から2人の笑い声が聞こえた。
さっき聞いた声とは違う優しい智の声。
心が満たされていたのか
さっきまであった嫉妬心は消えていた。
俺はゆっくりと障子を開けて
「入ってもいい?」
「えっ、あっ、だっ大丈夫よ」
大「慌てすぎだから」
母さんに優しく微笑みかけた。
俺たちは駐車場まで一緒に向かった。
「今日はありがとうね。
潤もほらっ、お礼」
「……ありがとうございました」
大「いえいえ、また機会があったら
ゆっくり話しようね」
「じゃあ、また連絡するね」
大「わかった、気をつけてね」
母さんは手を振り、
俺は頭を下げ車に乗り込んだ。
車を走らせる母さんに
「いい人そうだね」
「そうでしょ?」
「俺に気を使わなくていいからね」
計画を完了させるダメ押しの一言。
「ありがとう、潤」
母さんの目から涙がこぼれ落ちた。