素晴らしき世界
第30章 僕らの48日間
「だってさ、ニノ!」
前のめりになり、
目線の先にまるでニノがいるように叫ぶ。
「えっ?」
驚いて振り返ると、
曲がり角からニノが姿を現した。
「いつから……気づいてたの?」
少し不安そうな声でリーダーに確認する。
「最初からだけど?俺が相葉ちゃんに
引っ張られて連れていかれる時
ニノは楽屋から顔出してたでしょ?」
予想外の答えにニノの表情が固まった。
「それから気になって後をつけたんでしょ?」
直もニノの行動を言い当てるリーダーに
観念したのか大きな溜め息をつくと
俺たちのいる方に近づいてきた。
「ニノも……座んな」
リーダーに促されると、
俺の隣に少しだけ距離を置いて座った。
「去年はね……2人の『らしさ』が
いい方向に働いたんだと思う」
「疑り深いところ」
ニノを見つめながら伝える。
「感情が顔に出ちゃうところ」
今度は俺を見つめながら言った。
「ニノは相葉ちゃんの言葉の裏にある
不安や辛い気持ちを読み取った。
それをわかってくれるにのだからこそ、
相葉ちゃんもすべてを曝け出せた。そうでしょ?」
リーダーの言葉に俺もニノも頷いた。
あの頃の俺は必至だった。
不安やプレッシャーに押し潰される中、
それを跳ね除けようと明るく振る舞った。
そんな空元気をニノはいち早く察知して、
本音を晒した俺を受け止めて……
そして支えてくれたんだ。
「でも今回は悪い方向に働いた」
悪い……方向?
「弱音を吐かないところ」
またニノを見つめながら伝える。
「人を疑わないところ」
また俺を見つめながら言った。
その言葉に俺たちは何も答える事は出来なかった。
前のめりになり、
目線の先にまるでニノがいるように叫ぶ。
「えっ?」
驚いて振り返ると、
曲がり角からニノが姿を現した。
「いつから……気づいてたの?」
少し不安そうな声でリーダーに確認する。
「最初からだけど?俺が相葉ちゃんに
引っ張られて連れていかれる時
ニノは楽屋から顔出してたでしょ?」
予想外の答えにニノの表情が固まった。
「それから気になって後をつけたんでしょ?」
直もニノの行動を言い当てるリーダーに
観念したのか大きな溜め息をつくと
俺たちのいる方に近づいてきた。
「ニノも……座んな」
リーダーに促されると、
俺の隣に少しだけ距離を置いて座った。
「去年はね……2人の『らしさ』が
いい方向に働いたんだと思う」
「疑り深いところ」
ニノを見つめながら伝える。
「感情が顔に出ちゃうところ」
今度は俺を見つめながら言った。
「ニノは相葉ちゃんの言葉の裏にある
不安や辛い気持ちを読み取った。
それをわかってくれるにのだからこそ、
相葉ちゃんもすべてを曝け出せた。そうでしょ?」
リーダーの言葉に俺もニノも頷いた。
あの頃の俺は必至だった。
不安やプレッシャーに押し潰される中、
それを跳ね除けようと明るく振る舞った。
そんな空元気をニノはいち早く察知して、
本音を晒した俺を受け止めて……
そして支えてくれたんだ。
「でも今回は悪い方向に働いた」
悪い……方向?
「弱音を吐かないところ」
またニノを見つめながら伝える。
「人を疑わないところ」
また俺を見つめながら言った。
その言葉に俺たちは何も答える事は出来なかった。