素晴らしき世界
第30章 僕らの48日間
「良かったね」
大きな背中に腕を回すと、
俺もギュッと抱きしめた。
「うん……うんっ」
少し鼻声になっている相葉さんが
俺の身体を一層強く抱きしめた。
「ふふっ、泣いてるの?」
自分からしてしまったんだけど……
しんみりした雰囲気は
相葉さんには似合わない。
やっぱり笑顔が一番。
「なっ、泣いてないよ!」
バッと俺から身体を離すと、
目をゴシゴシと擦った。
「そう?手、濡れてますよ?」
「これは……汗だっ!」
慌ててズボンで掌の涙を拭くと、
手を伸ばし俺の頬を優しく包む。
「ニノは……大丈夫?」
急にいつもの相葉さんに戻る。
ホント、不思議な人。
自分の悩み事がはまるでなかったかのように
すぐに俺の心配をしてくれる。
その優しさは相葉さんの素敵なところ。
でも諸刃の剣でもある。
自身に厳しい相葉さん。
決して他人に弱い部分を見せない。
必死にもがいて苦しんで……前に進んでいく。
その姿勢を俺は止める事はできない。
自身で乗り越えるべき壁に
俺は力を貸すことはしちゃいけない。
でも紅白の司会に決まった時は、
そういう訳にもいかなかった。
今までにないプレッシャー。
周りからの心無い言葉。
それを跳ね除けようと必死になればなるほど
心も身体も限界へと向かって行った。
自分は相葉さんの為に何が出来る?
どうすればいいかを考えた時、
俺は相葉さんのそばにいる事を決めた。
そして伝えた。
『相葉さんらしくすればいいんだよ』
これはきっと俺だけが言える言葉。
だって相葉さんらしさを
引き出せるのは自分しかいないから……
大きな背中に腕を回すと、
俺もギュッと抱きしめた。
「うん……うんっ」
少し鼻声になっている相葉さんが
俺の身体を一層強く抱きしめた。
「ふふっ、泣いてるの?」
自分からしてしまったんだけど……
しんみりした雰囲気は
相葉さんには似合わない。
やっぱり笑顔が一番。
「なっ、泣いてないよ!」
バッと俺から身体を離すと、
目をゴシゴシと擦った。
「そう?手、濡れてますよ?」
「これは……汗だっ!」
慌ててズボンで掌の涙を拭くと、
手を伸ばし俺の頬を優しく包む。
「ニノは……大丈夫?」
急にいつもの相葉さんに戻る。
ホント、不思議な人。
自分の悩み事がはまるでなかったかのように
すぐに俺の心配をしてくれる。
その優しさは相葉さんの素敵なところ。
でも諸刃の剣でもある。
自身に厳しい相葉さん。
決して他人に弱い部分を見せない。
必死にもがいて苦しんで……前に進んでいく。
その姿勢を俺は止める事はできない。
自身で乗り越えるべき壁に
俺は力を貸すことはしちゃいけない。
でも紅白の司会に決まった時は、
そういう訳にもいかなかった。
今までにないプレッシャー。
周りからの心無い言葉。
それを跳ね除けようと必死になればなるほど
心も身体も限界へと向かって行った。
自分は相葉さんの為に何が出来る?
どうすればいいかを考えた時、
俺は相葉さんのそばにいる事を決めた。
そして伝えた。
『相葉さんらしくすればいいんだよ』
これはきっと俺だけが言える言葉。
だって相葉さんらしさを
引き出せるのは自分しかいないから……