素晴らしき世界
第1章 素直になりたい
今日は潤くんの誕生日。
取材だけだったので
夕方に仕事が終わった。
俺は急いで
近所のスーパーへ買い物に。
スマホを片手に、
必要なものをカゴに入れていく。
ちなみに
ビーフシチューとケーキを作る。
事前に親に連絡して材料を聞くと、
「誰かに作るの?」
って言われたから
「今度、番組のコーナーで作るから
事前に作ってみたくて」
「あんたにしては真面目ね……」
なんて言われて怪しまれたけど
レシピと材料を教えてくれた。
家に帰ると、さっそく料理開始。
持ち前の器用さで何とか完成した。
テーブルも
レストランみたいにしてみた。
用意が終わりソファーに座って、
ホッと一息ついてるとスマホが鳴った。
画面には潤くんの名前。
早く終わったのかも……
そんな期待の中、電話に出た。
「もしもし、どうしたの?」
「……和……ごめん」
潤くんの声が暗い。
「仕事が押してて和の家、
行くの遅くなる」
やっぱり……
「仕方ないよ、潤くんのせいじゃないし」
「ほんと、ごめん」
「謝らないで、まだ仕事の途中でしょ?
俺は大丈夫だから行っておいで」
「ありがとう。じゃあ」
電話を切って、作った料理を見つめた。
あんなに料理を作ってたときは
時間が経つのが早かったのに、
今は全然進まない。
気がついたら泣いてた。
部屋には俺の泣く声だけが
静かに響いて余計に寂しくなった。
取材だけだったので
夕方に仕事が終わった。
俺は急いで
近所のスーパーへ買い物に。
スマホを片手に、
必要なものをカゴに入れていく。
ちなみに
ビーフシチューとケーキを作る。
事前に親に連絡して材料を聞くと、
「誰かに作るの?」
って言われたから
「今度、番組のコーナーで作るから
事前に作ってみたくて」
「あんたにしては真面目ね……」
なんて言われて怪しまれたけど
レシピと材料を教えてくれた。
家に帰ると、さっそく料理開始。
持ち前の器用さで何とか完成した。
テーブルも
レストランみたいにしてみた。
用意が終わりソファーに座って、
ホッと一息ついてるとスマホが鳴った。
画面には潤くんの名前。
早く終わったのかも……
そんな期待の中、電話に出た。
「もしもし、どうしたの?」
「……和……ごめん」
潤くんの声が暗い。
「仕事が押してて和の家、
行くの遅くなる」
やっぱり……
「仕方ないよ、潤くんのせいじゃないし」
「ほんと、ごめん」
「謝らないで、まだ仕事の途中でしょ?
俺は大丈夫だから行っておいで」
「ありがとう。じゃあ」
電話を切って、作った料理を見つめた。
あんなに料理を作ってたときは
時間が経つのが早かったのに、
今は全然進まない。
気がついたら泣いてた。
部屋には俺の泣く声だけが
静かに響いて余計に寂しくなった。