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素晴らしき世界

第30章 僕らの48日間









「ただいま」

「お帰りー!」

先に仕事を終えた俺はご飯を作って
ニノの帰りを待っていた。

「ちょうどご飯できた……ん?」

玄関へ向かいニノを出迎えると、
靴を脱いだニノが俺に抱きついた。

「どうした?」

胸に顔を埋めるニノの髪を優しく撫でた。

「今日は……疲れた」

「そっか、頑張ったね」

ポンポンと優しく背中を撫でてニノの身体を労う。


ニノは疲れるという言葉を口にする事はほぼ無い。

だから今日はよっぽどなんだろう……


「お風呂、先に入りな?温まっておいで」

「もうちょっとだけ……」

ニノが背中に回していた手に力を入れる。


「いいよ、気が済むまで」




大丈夫、俺はずっとそばにいるからね。

そんな気持ちを込めながら
俺もニノをギュッと抱きしめた。

「そろそろ、お風呂入るね」

「うん、わかった」

俺を見上げるニノの額にチュッとキスを落とした。

「ありがとう」

ニノはそのまま背伸びして
俺の唇にチュッとキスを落とした。

そして自分でしたのに、
耳を真っ赤にさせながら寝室へと向かう。


ホント、可愛いんだから……


何かあった時は妙に素直になったり、
スキンシップしてくるニノ。


今日は何かあったと言うより、
きっと甘えたいんだろうな。



うーんと甘やかしてやるか!



「よし、ご飯の仕上げするぞ」

今日はお粥を作った。


疲れているし、帰ってくる時間も遅いって
わかっていたから胃に優しいものにした。

それにこれならさっと食べれてすぐに寝れる。


その為には先に風呂に入ってもらわないとね。


うん、今日も計画通り。

本番までの体調管理は……問題なし。

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