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素晴らしき世界

第30章 僕らの48日間

「「いただきます」」

今日のメニューは鯛の焼き魚、
だし巻き玉子、豆腐とワカメの味噌汁。

そして渡部さんに教えてもらった
お米で炊いたご飯。

つやつやと綺麗に輝く白色。


うん、これこれ!


前に目をやると朝食をあまり食べないニノが
パクパクと口に運んでいく。

今日を乗り切るエネルギーと
たくさんの白を身体に取り込んでいく。


俺の中で今日のメニューは願掛け?かな。


鯛は白身魚。

豆腐は白色。

玉子は……白身がある。

そしてご飯にはたくさんの白い粒。


たくさんの白を食べる、
つまりは白を身体に取り込む。


たくさんの白組の票をニノが
取り込んで欲しいと願って
今日のメニューを考えた。


我ながらナイスアイデア。


ベタに勝つために
カツ丼ってのもあるけど……

朝から揚げ物は作るのも食べるのも
さすがにベビー過ぎるからね。

「ありがとう、相葉さん」

「ん?」

「美味しい」

「ふふっ、良かった。おかわりあるからね?」

「じゃあ、食べよっかな」

「俺も…っ」

残っていたご飯をかきこみ、
ニノの茶碗を一緒にもってキッチンに向かう。


俺の朝食に込めた意味に
気がついているかはわからない。

けどニノは紅白の初めての打ち合わせで
いの一番に採点方法の異議を唱えた。

でも、どんなに採点方法を改善したって
票が入らないと意味はない。

その為にコーナーや嵐が披露する歌で
白組のバックアップするから任せといてね?


たくさん票が入りますように……

そして白組が優勝しますように……


そんな願いを込めながら、
心を込めて茶碗にご飯を盛っていった。

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