素晴らしき世界
第30章 僕らの48日間
楽しみが目の前にあると、
自然と準備も早くなり時間を持て余す。
ニノ、まだかなぁ……
いつでも外に出れるようにスタンバイし、
ニノの訪れをリビングで待つ。
ピンポーン…
モニターにキョロキョロと
周りを見渡すニノが映し出される。
「はーい、今すぐ下りまーす」
「えっ?ちょっ……」
慌てるニノが少し可愛かったけど、
足早に置いてあった荷物を持って駐車場に向かう。
久しぶりに見るニノの車。
仕事ではマネージャーが迎えにくるし、
自分からは外出しないインドア派。
外出する時は専ら、俺の車に乗る。
まぁ、俺が外に引きずり出すからね。
車に近づき、コンコンと助手席の
ドアをノックするとスマホから顔を上げた。
「おまたせ」
慣れない助手席に乗り込んだ。
「別に……待ってませんけど」
ツンケンな態度はいつもと変わらないけど、
運転席にニノが座っているのは新鮮だ。
「何ですか?」
「ふふっ、なんでもないよ」
冷たい視線を浴びせられようと、
自然に零れる笑みを抑える事が出来ない。
「まぁ、いいですけど」
「で、どこ行くの?」
「俺の家ですけど……」
「えっ?そうなの」
シートベルトをしながら、
思ってもみない答えに驚いた。
「だってこんな人混みの中
外で過ごすなんて考えられません」
インドアのニノにしてみれば
この正月の人混みは地獄でしかない。
それに家の方が何かと都合がいっか。
「荷物、後部座席に置きますか?」
膝の上に置いていた鞄に目線を落とした。
「うん、ありがとう」
「それ、何が入ってるんですか?」
「それは内緒でーす」
「まぁ、別にいいですけど
ロクなものではないのだけは確かですね」
「おいっ!」
「いい加減、シートベルトして下さい。
出発しますよ」
俺のツッコミを無視してエンジンをかけると
ゆっくりとニノの運転で車は動き出した。
自然と準備も早くなり時間を持て余す。
ニノ、まだかなぁ……
いつでも外に出れるようにスタンバイし、
ニノの訪れをリビングで待つ。
ピンポーン…
モニターにキョロキョロと
周りを見渡すニノが映し出される。
「はーい、今すぐ下りまーす」
「えっ?ちょっ……」
慌てるニノが少し可愛かったけど、
足早に置いてあった荷物を持って駐車場に向かう。
久しぶりに見るニノの車。
仕事ではマネージャーが迎えにくるし、
自分からは外出しないインドア派。
外出する時は専ら、俺の車に乗る。
まぁ、俺が外に引きずり出すからね。
車に近づき、コンコンと助手席の
ドアをノックするとスマホから顔を上げた。
「おまたせ」
慣れない助手席に乗り込んだ。
「別に……待ってませんけど」
ツンケンな態度はいつもと変わらないけど、
運転席にニノが座っているのは新鮮だ。
「何ですか?」
「ふふっ、なんでもないよ」
冷たい視線を浴びせられようと、
自然に零れる笑みを抑える事が出来ない。
「まぁ、いいですけど」
「で、どこ行くの?」
「俺の家ですけど……」
「えっ?そうなの」
シートベルトをしながら、
思ってもみない答えに驚いた。
「だってこんな人混みの中
外で過ごすなんて考えられません」
インドアのニノにしてみれば
この正月の人混みは地獄でしかない。
それに家の方が何かと都合がいっか。
「荷物、後部座席に置きますか?」
膝の上に置いていた鞄に目線を落とした。
「うん、ありがとう」
「それ、何が入ってるんですか?」
「それは内緒でーす」
「まぁ、別にいいですけど
ロクなものではないのだけは確かですね」
「おいっ!」
「いい加減、シートベルトして下さい。
出発しますよ」
俺のツッコミを無視してエンジンをかけると
ゆっくりとニノの運転で車は動き出した。