素晴らしき世界
第31章 向かい合わせ
毛嫌いしていた飲み会もいざ参加してみれば
それなりに楽しむことが出来た。
最初に『おめでとう』といって乾杯だけ済ませれば、
あとは離れた席で松本と話しながら飲み食い。
でもいい感じになってきたところでお開きになり、
外に出れば2次会の参加を募ってる。
「俺は帰るわ!」
「俺も…」
さすがに参加はできないと思い、
同じく参加を断った松本と帰る事にした。
いざ家に帰るとなると、
自然に重くなっていく足取り。
でもなせか松本も俺と同じスピードで……
「はぁー」
「何?飲みすぎたの?」
「嫌。別に…」
いつもはビシッと発言する松本が言葉を濁す。
まさか俺と同じな訳……ないよな。
俺はスマホを取り出して時間を確認すると
そこまで遅い時間ではない。
「もう少し、時間ある?もう一杯、付き合えよ」
「あぁ、いいけど」
少しびっくりしてたけど、俺の誘いに乗ってくれた。
どんな理由であれ、家に帰る時間が
遅くなるのは有難い事だし、
1人じゃないなら尚更嬉しい。
「ここ、結構、旨いんだよ」
美味いものを食べた時は、
やっぱり誰かとそれを共感したい。
それができる事が久しぶりで少し嬉しくなる。
「彼が好きなの?こういう感じ」
「彼?」
「えっ?あ、うん。パートナー」
「あぁ…、雅紀か…」
すぐに雅紀の名前が出ない自分に戸惑った。
今の俺にとって雅紀の存在って何だんだ?
今の雅紀にとって俺の存在って何なんだ?
「お前、結構、顔に出るのな」
さっきまで俺と同じなのかって思ってたけど、
余裕さえ感じるその表情と醸し出す雰囲気。
そんな松本に俺は聞いてみたくなった。
グラスに入った日本酒を一気に喉に流し込む。
「松本はさ、今でもパートナーさんが一番好き?」
なぁ、俺に教えてくれよ。
いつまでたっても出す事の出来ない答えを……
それなりに楽しむことが出来た。
最初に『おめでとう』といって乾杯だけ済ませれば、
あとは離れた席で松本と話しながら飲み食い。
でもいい感じになってきたところでお開きになり、
外に出れば2次会の参加を募ってる。
「俺は帰るわ!」
「俺も…」
さすがに参加はできないと思い、
同じく参加を断った松本と帰る事にした。
いざ家に帰るとなると、
自然に重くなっていく足取り。
でもなせか松本も俺と同じスピードで……
「はぁー」
「何?飲みすぎたの?」
「嫌。別に…」
いつもはビシッと発言する松本が言葉を濁す。
まさか俺と同じな訳……ないよな。
俺はスマホを取り出して時間を確認すると
そこまで遅い時間ではない。
「もう少し、時間ある?もう一杯、付き合えよ」
「あぁ、いいけど」
少しびっくりしてたけど、俺の誘いに乗ってくれた。
どんな理由であれ、家に帰る時間が
遅くなるのは有難い事だし、
1人じゃないなら尚更嬉しい。
「ここ、結構、旨いんだよ」
美味いものを食べた時は、
やっぱり誰かとそれを共感したい。
それができる事が久しぶりで少し嬉しくなる。
「彼が好きなの?こういう感じ」
「彼?」
「えっ?あ、うん。パートナー」
「あぁ…、雅紀か…」
すぐに雅紀の名前が出ない自分に戸惑った。
今の俺にとって雅紀の存在って何だんだ?
今の雅紀にとって俺の存在って何なんだ?
「お前、結構、顔に出るのな」
さっきまで俺と同じなのかって思ってたけど、
余裕さえ感じるその表情と醸し出す雰囲気。
そんな松本に俺は聞いてみたくなった。
グラスに入った日本酒を一気に喉に流し込む。
「松本はさ、今でもパートナーさんが一番好き?」
なぁ、俺に教えてくれよ。
いつまでたっても出す事の出来ない答えを……