
素晴らしき世界
第31章 向かい合わせ
車が出払っていたけど、
歩ける距離の物件だけ見に行った。
でも俺の条件に見合うものではなかったので
後日残りの物件を見に行くことになった。
物件を見終え外に出たら
陽が射していた空も夕焼けに染まっていた。
「もし良かったら、ここで……」
店に戻る必要もないので、
ここでの解散を提案してくれた。
「あの……もしよかったら、
夕飯を一緒にどうですか?」
「えっ?」
目をパチパチして暫く驚いていたけど……
「ちょっと待ってもらえますか?」
ポケットからスマホを取り出して電話をし始めた。
「お疲れ様です。今、物件の……」
会話から察するにどうやら上司に
直帰の許可を貰っているみたいだ。
潤への許可は……たぶん必要ないだろう。
きっと今日も残業だ。
俺も帰るのが嫌だから
定時に上がる事はほぼない。
そこにいつの間にか潤もいる事が多くなった。
最近は同じプロジェクトに関わっていたから
一緒に残ってくれる事は有り難かった。
仕事熱心だとばかり思っていた。
まさか夫婦仲が
悪くなっていたなんて思いもよらなかった。
まぁ……俺もか。
「櫻井…さん?」
「あっ、すみません。行けそうですか?」
「はい、大丈夫です」
「じゃあ、行きましょうか。
ここから歩けない距離じゃないので……」
俺たちは歩き出す。
食事を理由にして、
家のある場所から遠ざっていく。
「ここなんだけど大丈夫?」
「は…はい」
いつもより早い時間だったので行列もあまりなく
すんなりと店内へ入る事ができた。
辺りをキョロキョロ見回しながら
俺の後ろをついてくる。
好みの店じゃ無かったかな?
あぁ……そっか。
潤ならこんな店のチョイスはないか。
ランチでもオシャレな店に行くもんな。
俺はどんな店でもいいんだけど……
雅紀はこじゃれたり堅苦しい店は苦手で、
家庭的だったりガヤっとした店の方が好み。
雅紀の好みにに合わせていっていたら
いつの間にか俺もそれが好きになっていったんだ。
歩ける距離の物件だけ見に行った。
でも俺の条件に見合うものではなかったので
後日残りの物件を見に行くことになった。
物件を見終え外に出たら
陽が射していた空も夕焼けに染まっていた。
「もし良かったら、ここで……」
店に戻る必要もないので、
ここでの解散を提案してくれた。
「あの……もしよかったら、
夕飯を一緒にどうですか?」
「えっ?」
目をパチパチして暫く驚いていたけど……
「ちょっと待ってもらえますか?」
ポケットからスマホを取り出して電話をし始めた。
「お疲れ様です。今、物件の……」
会話から察するにどうやら上司に
直帰の許可を貰っているみたいだ。
潤への許可は……たぶん必要ないだろう。
きっと今日も残業だ。
俺も帰るのが嫌だから
定時に上がる事はほぼない。
そこにいつの間にか潤もいる事が多くなった。
最近は同じプロジェクトに関わっていたから
一緒に残ってくれる事は有り難かった。
仕事熱心だとばかり思っていた。
まさか夫婦仲が
悪くなっていたなんて思いもよらなかった。
まぁ……俺もか。
「櫻井…さん?」
「あっ、すみません。行けそうですか?」
「はい、大丈夫です」
「じゃあ、行きましょうか。
ここから歩けない距離じゃないので……」
俺たちは歩き出す。
食事を理由にして、
家のある場所から遠ざっていく。
「ここなんだけど大丈夫?」
「は…はい」
いつもより早い時間だったので行列もあまりなく
すんなりと店内へ入る事ができた。
辺りをキョロキョロ見回しながら
俺の後ろをついてくる。
好みの店じゃ無かったかな?
あぁ……そっか。
潤ならこんな店のチョイスはないか。
ランチでもオシャレな店に行くもんな。
俺はどんな店でもいいんだけど……
雅紀はこじゃれたり堅苦しい店は苦手で、
家庭的だったりガヤっとした店の方が好み。
雅紀の好みにに合わせていっていたら
いつの間にか俺もそれが好きになっていったんだ。
