素晴らしき世界
第38章 ニノちゃんの鬼退治
【天然鬼】
うぅ……寒い。
こんな日は早く炬燵に入りたい。
今日、家に行くって言ってて良かった。
今日も……だよな。
俺ん家は炬燵がないから、
冬はほぼアイツの家に入り浸ってる。
今日はアイツが先に帰ってるから、
炬燵の電源は入ってる。
温かい家とゲームが俺を呼んでる。
自然と早足になっていく。
でもこんなにアイツの家で過ごすと
家賃払うのが勿体無いんだよな……
エアコンや光熱費の節約の代金と、
家賃と比べたら確実に赤字。
一緒に住むのも一つの手かもしれない。
お金勘定に疎いと言うか……
細かくないから折半とかなさそう。
くくっ……
光熱費も含め、出費が減るぞ。
それに『一緒に住みたい』って
言ったら絶対に喜んでくれる。
目尻にシワを寄せて、キラキラの笑顔を
俺に向けてくるのが目に浮かぶ。
その笑顔に……俺は弱い。
一緒に住んだら、毎日その笑顔を
見れるんだって思ったら俺も嬉しい。
結局、節約なんて俺らしい理由を並べて
本当の気持ちを自身でカモフラージュ
してるだけなんだろうな。
そんなことを考えてたら、家に到着。
今は炬燵、炬燵……
「ただいまー」
バタバタと足音が近づいてくる。
鍵をかけて前を向いた瞬間、
「鬼は~外」
俺のダウンにパンパンと当たる豆。
目の前には鬼のお面を被ったヤツ。
せっかく入った温かい家を
俺は鍵を開け、外に出る。
自然と出る溜め息が白くなる。
するとドアが開き、
お面を頭に乗せたアイツが
ひょっこりと顔を覗かせた。
「もう、何してるの?
寒いから早く入って入って」
ドアが大きく開き、
俺の冷たくなった手をギュッと握ると
再び温かい家へと吸い込まれていった。
うぅ……寒い。
こんな日は早く炬燵に入りたい。
今日、家に行くって言ってて良かった。
今日も……だよな。
俺ん家は炬燵がないから、
冬はほぼアイツの家に入り浸ってる。
今日はアイツが先に帰ってるから、
炬燵の電源は入ってる。
温かい家とゲームが俺を呼んでる。
自然と早足になっていく。
でもこんなにアイツの家で過ごすと
家賃払うのが勿体無いんだよな……
エアコンや光熱費の節約の代金と、
家賃と比べたら確実に赤字。
一緒に住むのも一つの手かもしれない。
お金勘定に疎いと言うか……
細かくないから折半とかなさそう。
くくっ……
光熱費も含め、出費が減るぞ。
それに『一緒に住みたい』って
言ったら絶対に喜んでくれる。
目尻にシワを寄せて、キラキラの笑顔を
俺に向けてくるのが目に浮かぶ。
その笑顔に……俺は弱い。
一緒に住んだら、毎日その笑顔を
見れるんだって思ったら俺も嬉しい。
結局、節約なんて俺らしい理由を並べて
本当の気持ちを自身でカモフラージュ
してるだけなんだろうな。
そんなことを考えてたら、家に到着。
今は炬燵、炬燵……
「ただいまー」
バタバタと足音が近づいてくる。
鍵をかけて前を向いた瞬間、
「鬼は~外」
俺のダウンにパンパンと当たる豆。
目の前には鬼のお面を被ったヤツ。
せっかく入った温かい家を
俺は鍵を開け、外に出る。
自然と出る溜め息が白くなる。
するとドアが開き、
お面を頭に乗せたアイツが
ひょっこりと顔を覗かせた。
「もう、何してるの?
寒いから早く入って入って」
ドアが大きく開き、
俺の冷たくなった手をギュッと握ると
再び温かい家へと吸い込まれていった。