素晴らしき世界
第7章 優しいサンタクロース
【相葉side】
目がひんやりとして、気持ちいい……
手を伸ばすと目には
濡れたタオルがかかっていた。
ニ「起きた?」
寝たまま首を反らすと
和の顔が見えた。
ニ「うん」
「起きれる?」
ゆっくりと起き上がると
優しく頬を和の手が包み
顔を覗き込んできた。
ニ「腫れてないね。
明日、Mステだからね……」
「ごめん」
すると優しく包んでいた手に力が入った。
「ふえっ?」
たこ唇状態の俺。
ニ「ありがとうでしょ?」
和が手を離して優しく微笑む。
「ありがとう」
ニ「どういたしまして。
喉、乾いたでしょ?
何か飲み物を持ってくるね」
ソファーから立ち上がった
和の手を掴んだ。
ニ「ん?」
和にちゃんと伝えなきゃ……
「あっ、あのね……」
するとソファーに
和が勢いよく座った。
ニ「言わなくてもいいよ」
「えっ?」
ニ「ケーキ、誰かにあげたんでしょ?」
「どうしてわかるの?」
ニ「うーん、何となく。恋人の勘?」
ニッコリとほほ笑む。
お店での出来事を話した。
その間、和は微笑みながら
ジッと俺を見つめ、頷きながら聞いてくれた。
ニ「で、何で泣いてたの?」
俺は立ち上がり、
テーブルにあった透明な小さな箱を
和に差し出した。
袋に入った『3』の数字の
ロウソクが2個とクッキー。
クッキーには
【雅紀、誕生日おめでとう】
チョコレートで文字が書いてある。
「俺、クリスマスケーキだと……」
また、涙が溢れてくる。
ニ「もう、泣かないの」
「だって……」
ニ「俺は、ケーキがなくたって
一緒に誕生日をお祝いできたらそれでいい。
雅紀はそれじゃダメ?」
「ダメじゃない!」
ニ「でしょ?ケーキなんて
オプションみたいなものだし……
女の子、喜んでたんでしょ?」
「うん」
ニ「俺たちはアイドル。
みんなを笑顔にするのが仕事でしょ?
って今回の俺たちは女の子のサンタだけどね」
イタズラっぽい顔で和が笑う。
「そうだね」
ニ「ほら、顔洗っておいで。
雅紀の手料理、早く食べたいよ」
「わかった。待ってて!」
俺は急いで洗面所に向かった。
目がひんやりとして、気持ちいい……
手を伸ばすと目には
濡れたタオルがかかっていた。
ニ「起きた?」
寝たまま首を反らすと
和の顔が見えた。
ニ「うん」
「起きれる?」
ゆっくりと起き上がると
優しく頬を和の手が包み
顔を覗き込んできた。
ニ「腫れてないね。
明日、Mステだからね……」
「ごめん」
すると優しく包んでいた手に力が入った。
「ふえっ?」
たこ唇状態の俺。
ニ「ありがとうでしょ?」
和が手を離して優しく微笑む。
「ありがとう」
ニ「どういたしまして。
喉、乾いたでしょ?
何か飲み物を持ってくるね」
ソファーから立ち上がった
和の手を掴んだ。
ニ「ん?」
和にちゃんと伝えなきゃ……
「あっ、あのね……」
するとソファーに
和が勢いよく座った。
ニ「言わなくてもいいよ」
「えっ?」
ニ「ケーキ、誰かにあげたんでしょ?」
「どうしてわかるの?」
ニ「うーん、何となく。恋人の勘?」
ニッコリとほほ笑む。
お店での出来事を話した。
その間、和は微笑みながら
ジッと俺を見つめ、頷きながら聞いてくれた。
ニ「で、何で泣いてたの?」
俺は立ち上がり、
テーブルにあった透明な小さな箱を
和に差し出した。
袋に入った『3』の数字の
ロウソクが2個とクッキー。
クッキーには
【雅紀、誕生日おめでとう】
チョコレートで文字が書いてある。
「俺、クリスマスケーキだと……」
また、涙が溢れてくる。
ニ「もう、泣かないの」
「だって……」
ニ「俺は、ケーキがなくたって
一緒に誕生日をお祝いできたらそれでいい。
雅紀はそれじゃダメ?」
「ダメじゃない!」
ニ「でしょ?ケーキなんて
オプションみたいなものだし……
女の子、喜んでたんでしょ?」
「うん」
ニ「俺たちはアイドル。
みんなを笑顔にするのが仕事でしょ?
って今回の俺たちは女の子のサンタだけどね」
イタズラっぽい顔で和が笑う。
「そうだね」
ニ「ほら、顔洗っておいで。
雅紀の手料理、早く食べたいよ」
「わかった。待ってて!」
俺は急いで洗面所に向かった。