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素晴らしき世界

第9章 家族ゲーム Ⅱ

「なぁ……智」

「んぁっ…あっ、なに…っ」

翔の動きが止まった。

「こんな姿、潤ってヤツが見たら
どう思うかな?」

翔は潤の事を知っている。

もちろん、
俺が潤の母親と結婚したことも。

そもそも、潤と付き合うこと、
潤の母親と結婚することを計画したのは
他でもない翔であり、俺の本当の恋人。

でも、時々わからなくなる。

俺は、いったい誰と付き合っていて
誰のことを愛しているのか?

「おい、智!」

「うっ……」

俺に被さり、髪の毛をグッと引っ張られ、
無理やり後ろを向かされた。

「誰のこと、考えてる」

声は怒りに震えているが、
瞳の奥の寂しさは隠せない。

「……ごめんなさい」

「俺のこと……」

このあと聞くことなんてわかってる。

「好き、愛してる……
俺の中を翔でいっぱいにして……」

俺の中から翔のモノが
勢いよく抜かれる。

「ああっ…」

身体の仰向けにされ、

「脚広げて、自分で支えろ」

「いやっ……恥ずかしい」

「嘘つけ、じゃあこれは何だ?」

俺のモノから出ている先走りを
潤滑油にして先端を刺激する。

「んっ…やっ…、ま…って」

俺は、脚を自分で持って広げた。

「お望み通り、
俺でいっぱいにしてやるよ」

翔のモノをスルりと飲み込む。

「ああ…っ、…んあっ、しょ…っう」

容赦なく俺のいい所を責め立てる。

「ま…っ、待っ…て、
イッ…っちゃ…う、…んぁっ!」

俺のモノをグッと握られる。

「ちょっと…我慢しろっ!」

さらに激しく翔が腰を動かす。

身体に翔の汗がポタポタ落ちてくる。

「いや…っ、しょ…う、
離してっ、お願い…っ!」

「締まる…っ」

翔のモノが大きくなる。

「ああっ、もう…っ、
おかし…く…っ、なる…」

「ちゃんと受け取れよっ…
んっ、イク…っ!」

俺のモノを握る手が離れるとともに

「いや…っ、ああーっ!」

白濁を外に吐き出した。

俺の胸に倒れこむ翔の
背中に手を回し、抱きしめる。

翔の事を抱きしめることが出来る
唯一の時間。

いくら身体を重ねても
翔の本心を知ることは出来ない。


ねぇ、翔……


どうしたら、
俺の事を信じてくれる?


どうしたら、
あなたを暗闇から救い出せる?


そんな事を考えながら
襲ってくる睡魔に身を預けた。

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