素晴らしき世界
第13章 壁越しの想い
【翔side】
「はーい、開けていいよ!」
壁越しに声が聞こえた。
どこかで聞いたことあるような……
すると松潤は立ち上がって
仕切り壁を収納し始めた。
壁が少しずつ広がっていく視野に
見覚えのある顔が……
「えっ?ニノ?どうしてここに……」
相「おーい、相葉さんもいますよー」
ニノの姿が先に目に入ったので、
相葉くんには気がつかなかった。
松「いいリアクションだね、ニノ」
松潤の言葉通り、
ビックリしすぎて固まっている。
松「そろそろ、素直になったら?
二人とも伝える相手間違ってるよ?」
相「そうそう。俺たちに言っても
仕方ないんだから」
ニ「なっ、何言ってるの。俺……帰る!」
立ち上がったニノの腕を相葉さんが掴む。
相「やっと、巡ってきたチャンス逃すの?」
「えっ?」
相「お酒に頼らないで、自分の気持ちに
向き合ってみたら?真剣に……」
いつになく真面目な口調に
ニノは黙って元の場所に腰を下ろした。
俺は二人の様子を見ながら考えた。
チャンスって何だ?
自分の気持ちに向き合う?
必死に言葉から意図を汲み取ろうとする。
松「頭の回転、遅いでしょ?」
「えっ?」
頬杖をついてにっこりと笑う松潤。
松「翔くんはいつも頭で考えてから
発言するでしょ?そうじゃなくて
お酒の力を借りるけど、
思ってることを、そのまま言葉にしたら?」
松潤の言葉が胸に突き刺さる。
俺はニノを見つめる。
覚悟決めなきゃな……
「ありがとう、松潤」
松「どういたしまして。
じゃあ、俺たちは先に帰りますか」
相「そうだね」
相葉くんが松潤のいる場所へと移動した。
松「あっ、最後に」
個室の入り口で松潤が立ち止まった。
「「翔くん、誕生日おめでとう」」
二人が声を揃えて祝ってくれた。
テーブルのスマホをタップすると、
日付は1月25日になっていた。
「ありがとう。相葉くん、松潤」
相「いい誕生日を迎えられますように」
二人が俺たちに手を振り、
入り口のドアが閉まる隙間から、
手を繋ぐ様子が見えた。
「えっ?」
俺の声に松潤が振り返り、
隙間から声を出さず、口を動かした。
『がんばれ』
松潤の行動と声なき声援に、背中を押された。
俺は今日、ニノに想いを伝える……
「はーい、開けていいよ!」
壁越しに声が聞こえた。
どこかで聞いたことあるような……
すると松潤は立ち上がって
仕切り壁を収納し始めた。
壁が少しずつ広がっていく視野に
見覚えのある顔が……
「えっ?ニノ?どうしてここに……」
相「おーい、相葉さんもいますよー」
ニノの姿が先に目に入ったので、
相葉くんには気がつかなかった。
松「いいリアクションだね、ニノ」
松潤の言葉通り、
ビックリしすぎて固まっている。
松「そろそろ、素直になったら?
二人とも伝える相手間違ってるよ?」
相「そうそう。俺たちに言っても
仕方ないんだから」
ニ「なっ、何言ってるの。俺……帰る!」
立ち上がったニノの腕を相葉さんが掴む。
相「やっと、巡ってきたチャンス逃すの?」
「えっ?」
相「お酒に頼らないで、自分の気持ちに
向き合ってみたら?真剣に……」
いつになく真面目な口調に
ニノは黙って元の場所に腰を下ろした。
俺は二人の様子を見ながら考えた。
チャンスって何だ?
自分の気持ちに向き合う?
必死に言葉から意図を汲み取ろうとする。
松「頭の回転、遅いでしょ?」
「えっ?」
頬杖をついてにっこりと笑う松潤。
松「翔くんはいつも頭で考えてから
発言するでしょ?そうじゃなくて
お酒の力を借りるけど、
思ってることを、そのまま言葉にしたら?」
松潤の言葉が胸に突き刺さる。
俺はニノを見つめる。
覚悟決めなきゃな……
「ありがとう、松潤」
松「どういたしまして。
じゃあ、俺たちは先に帰りますか」
相「そうだね」
相葉くんが松潤のいる場所へと移動した。
松「あっ、最後に」
個室の入り口で松潤が立ち止まった。
「「翔くん、誕生日おめでとう」」
二人が声を揃えて祝ってくれた。
テーブルのスマホをタップすると、
日付は1月25日になっていた。
「ありがとう。相葉くん、松潤」
相「いい誕生日を迎えられますように」
二人が俺たちに手を振り、
入り口のドアが閉まる隙間から、
手を繋ぐ様子が見えた。
「えっ?」
俺の声に松潤が振り返り、
隙間から声を出さず、口を動かした。
『がんばれ』
松潤の行動と声なき声援に、背中を押された。
俺は今日、ニノに想いを伝える……