素晴らしき世界
第14章 可愛すぎる理由
【智side】
目を開けると
自分が想像していた景色と違っていた。
翔の家だ……
身体を起き上がらせると、
あらゆる関節が少し痛かった。
そして、布団の上にポソっとタオルが落ちた。
あっ、思い出した……
俺、倒れそうになったんだ……
「大野さん!」
相葉ちゃんと楽屋に戻る途中、
ニノに呼び止められた。
「ん、なに?」
俺が立ち止まり振り返ると、
ニノがこっちに走ってきた。
そして、いきなり額に手を当てた。
「やっぱり……あなた、熱ありますよ?」
「へっ?」
「翔くん、呼んできますね?」
「……いい」
「えっ?どうして?」
相葉ちゃんが心配そうに覗き込む。
「今は仕事中だもん……」
今は恋人じゃない……
メンバーだから迷惑かけたくない……
「もう、なに意地張ってるの……」
呼びに行こうとしたニノの手を掴もうと
一歩踏み出したとき、景色が揺れた。
「危ないっ!」
相葉ちゃんが後ろに倒れそうになった俺を
身体で受け止め支えてくれた。
「ほら、腕掛けて?」
ニノが俺の横に立って中腰になる。
「遠慮しないの!」
相葉ちゃんも俺を支えながら
いつの間にか横に移動して、
俺の腕を首に回した。
「……ありがとう」
俺の言葉に二人はなにも言わず、
楽屋へと向かった。
「あっ、松潤!ドアそのまま、開けてて!」
相葉ちゃんの言葉に顔を上げると
楽屋から出てきた松潤が見えた。
「えっ?どうしたの?」
「熱あるみたい……」
楽屋に入ると、松潤は大きい方のソファーに
置いてある荷物を退けてくれた。
「ここに寝かせな」
俺はソファーに寝かされた。
「俺、水買ってくるね!」
相葉ちゃんが楽屋を飛び出していく。
松潤が俺の顔の横にしゃがみ込んだ。
「大丈夫?」
「……うん」
「これ、気持ちいいから……」
そっと額に濡れたタオルを置いてくれた。
「ありがとう」
俺は泣きそうだった。
みんな俺のことを心配してくれて……
なのに俺は自分のことばっかりで……
翔を取られちゃうって、
嫉妬心ばっかりで三人を見てた。
バチが当たったんだ……
「もう……」
松潤が濡れたタオルで目を拭いてくれた。
「迷惑なんて思ってないよ。
メンバーでしょ?気にしないの」
松潤の優しさが俺の罪悪感を増やしていった。
目を開けると
自分が想像していた景色と違っていた。
翔の家だ……
身体を起き上がらせると、
あらゆる関節が少し痛かった。
そして、布団の上にポソっとタオルが落ちた。
あっ、思い出した……
俺、倒れそうになったんだ……
「大野さん!」
相葉ちゃんと楽屋に戻る途中、
ニノに呼び止められた。
「ん、なに?」
俺が立ち止まり振り返ると、
ニノがこっちに走ってきた。
そして、いきなり額に手を当てた。
「やっぱり……あなた、熱ありますよ?」
「へっ?」
「翔くん、呼んできますね?」
「……いい」
「えっ?どうして?」
相葉ちゃんが心配そうに覗き込む。
「今は仕事中だもん……」
今は恋人じゃない……
メンバーだから迷惑かけたくない……
「もう、なに意地張ってるの……」
呼びに行こうとしたニノの手を掴もうと
一歩踏み出したとき、景色が揺れた。
「危ないっ!」
相葉ちゃんが後ろに倒れそうになった俺を
身体で受け止め支えてくれた。
「ほら、腕掛けて?」
ニノが俺の横に立って中腰になる。
「遠慮しないの!」
相葉ちゃんも俺を支えながら
いつの間にか横に移動して、
俺の腕を首に回した。
「……ありがとう」
俺の言葉に二人はなにも言わず、
楽屋へと向かった。
「あっ、松潤!ドアそのまま、開けてて!」
相葉ちゃんの言葉に顔を上げると
楽屋から出てきた松潤が見えた。
「えっ?どうしたの?」
「熱あるみたい……」
楽屋に入ると、松潤は大きい方のソファーに
置いてある荷物を退けてくれた。
「ここに寝かせな」
俺はソファーに寝かされた。
「俺、水買ってくるね!」
相葉ちゃんが楽屋を飛び出していく。
松潤が俺の顔の横にしゃがみ込んだ。
「大丈夫?」
「……うん」
「これ、気持ちいいから……」
そっと額に濡れたタオルを置いてくれた。
「ありがとう」
俺は泣きそうだった。
みんな俺のことを心配してくれて……
なのに俺は自分のことばっかりで……
翔を取られちゃうって、
嫉妬心ばっかりで三人を見てた。
バチが当たったんだ……
「もう……」
松潤が濡れたタオルで目を拭いてくれた。
「迷惑なんて思ってないよ。
メンバーでしょ?気にしないの」
松潤の優しさが俺の罪悪感を増やしていった。