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オムツン

第30章 三十枚目

会議室に入ってきたのは、ハマちゃんだった。

オムツンの常連客だ。

私は頭が混乱した。

ハマちゃんには私が勤める会社の名前は明かしていたが、ハマちゃんからは株主だとは聞いていなかった。

ハマちゃんは、私には目を合わさず、堂々とした貫禄を持って、自分の席にどっかと座った。

「みなさん、遅れて申し訳ない。さて…議事内容は存じております。よろしければ、議決に進むとしましょうか」

そう言って、ハマちゃんは会議室を見渡した。

「進行さん、よろしく頼む」

まるっきり、ハマちゃんのペースになった。

オムツ紳士、ハマちゃん。

私の知っているハマちゃんとは違うハマちゃんがいた。


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