金魚鉢の金魚ー夫婦の在り方ー
第2章 大喧嘩
「ちょ?! 何すんだよ!!」
「もう、私達……終わりだよ」
とめどなく溢れる涙。分かってない。分かってない。何にも分かってない。分かってくれない。一緒に居るのに、月に二、三回しか会えなかったあの頃よりも寂しい。大好きなのに、嫌いになんてなりたくないのに、どうして嫌なとこばかりが見えてしまうのだろう。本当は分かっている。言いたいこと言えない私も悪いんだ。それなのに翔ちゃんのせいにしている。
翔ちゃんが疲れていることも分かっている。お疲れ様って素直に言えたらいいのに。友達にだって、見栄を張らないで相談すればいいのに。いつからだろう。こんな変なプライドを持つようになってしまったのは。
「花?!」
遠くで翔ちゃんの声が聞こえるけれど、本当は近くなのかもしれない。
イタイ――。
気づいたら裸足で飛び出していて、雨でびしゃびしゃで、あぁ、格好悪い。
翔ちゃん……。それでも最後に考えるのは翔ちゃんのこと。最近、ちゃんと言えていなかったけれど、好きだよ。
「花っ!」
「もう、私達……終わりだよ」
とめどなく溢れる涙。分かってない。分かってない。何にも分かってない。分かってくれない。一緒に居るのに、月に二、三回しか会えなかったあの頃よりも寂しい。大好きなのに、嫌いになんてなりたくないのに、どうして嫌なとこばかりが見えてしまうのだろう。本当は分かっている。言いたいこと言えない私も悪いんだ。それなのに翔ちゃんのせいにしている。
翔ちゃんが疲れていることも分かっている。お疲れ様って素直に言えたらいいのに。友達にだって、見栄を張らないで相談すればいいのに。いつからだろう。こんな変なプライドを持つようになってしまったのは。
「花?!」
遠くで翔ちゃんの声が聞こえるけれど、本当は近くなのかもしれない。
イタイ――。
気づいたら裸足で飛び出していて、雨でびしゃびしゃで、あぁ、格好悪い。
翔ちゃん……。それでも最後に考えるのは翔ちゃんのこと。最近、ちゃんと言えていなかったけれど、好きだよ。
「花っ!」