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金魚鉢の金魚ー夫婦の在り方ー

第3章 夫婦の在り方

 白い天井。白いベッドの上。腕の点滴。目を覚ますとそこは病院だった。

「良かった……」

 大好きな人の声。手の温もり。

「私……?」

「栄養失調とストレスと過労だってさ。ごめんな。俺、仕事を言い訳にして花の話、聞いてあげてなかった。家事も任せっぱなしにしていた。花のことここまで苦しめたなんて、俺は夫失格だな」

 あんだけ泣いたというのにまた涙が止まらなくなった。人は死ぬまでに何リットルの涙を流すんだろう。私は首を横に振って、翔ちゃんの頬に触れて、口付けを交した。好き。好き。好き。嫌なとこも全部知った上で、やっぱり翔ちゃんがいないとダメなんだ。

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