キョウダイ
第19章 悠ちゃんの生活
悠ちゃんの腰の動きが早くなり、快感で体が震えて絶頂へ導かれる。
お互いの性器が震え合って、ぎゅっと抱きしめ合って。
二人同時に絶頂を迎えた。
「じゃあ、学校、行って来るね?」
大学に行く悠ちゃんと、駅の前で別れる。
「ああ、行っておいで?帰りは迎えに行くから、学校まで」
悠ちゃんの大学は歩いて行けるけど、あたしは電車に乗らなきゃいけない距離だ。
「そんなの、いいよ、駅の前でいいから悠ちゃん」
手を振って断るのに、きっぱり首を振られた。
「俺がそうしたいんだ、ごめんな、俺は嫉妬深いから、自分のこの目でちゃんと確認しないと落ち着かないんだ」
確認って、なんだろう?
「やだなあ、大丈夫だよ、悠ちゃん」
笑いながら言うのに、悠ちゃんの表情は固い。
じっと見つめられて、ふいに抱きしめられた。
駅の前だから、人が多いのに。
恥ずかしいよ。
「お前が俺のモノだと言う、証拠が欲しい」
耳元で甘く囁かれて、体温が上がって行く。
忙しそうに通り過ぎる人があたし達を見て行く。
「悠ちゃん、恥ずかしいからっ、ひゃあっ」
首筋に熱い吐息がかかって、キスをされた。
チクリという、熱い痛み。
「うん、綺麗についたな」
体を離して、満足そうにあたしの首筋を見つめる。
「だめだよ、悠ちゃんっ」
焦って首筋を触るあたしを見る悠ちゃんの瞳が輝いた。
「どうして?俺は皆に知らせたいのに、葵は俺のモノだと、知らない人がいないくらい、言いたいのに」
「もう、いいから、悠ちゃん、学校行こう」
なかなか離れようとしない悠ちゃんを、何とか宥めて駅へと行く。
こういう関係になってから、スキンシップが激しい悠ちゃんに、少し戸惑う。
家でもベタベタ、朝食は悠ちゃんの膝の上で食べたし。
あたしの身支度、髪をセットして、器用にアップしてくれて。