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キョウダイ

第20章 残酷な意地悪





悠ちゃんがあたしに近付き、何故だか、後ずさりしてしまう。




上着のポケットから、何かを出して、急にあたしの口にハンカチが押し当てられた。




「〜〜〜〜〜〜!」




鼻につく、アルコールの薬品の臭いに、クラリとした。




目の前が急に真っ暗になった。





「お前はずっと、俺の元にいるのが、幸せなんだよ」




体から力が抜けて、悠ちゃんに抱き止められた。





遠くで聞こえた言葉に戦慄する。





あたしは意識を失ってしまった。





………………。

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