キョウダイ
第9章 好きな人
嬉しいと思う自分がいた。
子供の頃から優しくて、おっとりしてて。
争いが嫌いで。
いつも一緒で、甘えん坊で。
ずっと、大好きだった。
唇から感じる喜び。
「んんっ……柊ちゃんっ……」
絡め合う舌からぞくぞくする快感。
ぽうっとなって、足がふらつき、柊斗がささえる。
「可愛い、葵ちゃん」
くすりと笑う瞳が色っぽく光る。
そのまま、抱き上げてベッドの上に優しく下ろされた。
「柊ちゃん……、あたし……」
海斗と……。
「葵ちゃん?いい?」
誘うような、甘い声。
どうしよう。
抱かれたいと思ってる自分がいた。
だって、キスだけで、あたしのあそこは濡れていた。
赤くなって、頷くあたし。
「葵ちゃん……大好き……」
甘い声。
ぞくぞくするような瞳。
吸い込まれるように唇が重なる。
舌を絡められ、答えるように絡めて。
「んんんっ……」
唇の隙間からもれるお互いの吐息。
キスしながらも、制服を脱がされる。
優しく1つ1つ、確認するように、ゆっくりした手つき。
ああ。
外はまだ明るい。
カーテンの外の光が気になると、それに気付いて柊斗がカーテンを閉める。
あたしの事を分かってくれる。
その優しさが嬉しい。
シャツを脱ぐ仕草にどきりとする。
引き締まった肉体。
モデルをしてるのも頷ける。
その綺麗な体つきに欲情する。
「好きだ……」
あたしの耳元でそっと囁かれる。
なぜだか泣きたくなる。
嬉しい。
だからだろうか。
胸に暖かいものが込み上げる。
お互い裸になり、あたしの体の上に覆いかぶさるようにして、柊斗があたしの耳元にキスをする。
耳の中で柊斗の舌が動きキスをする音が、異様に大きく聞こえる。
「ああっ……っ」
快感で首をすくめる。
ちゅっと言う愛撫の音。
柊斗の舌が耳元からつっと首すじを伝う。
「ああっ……あっ……!」
そのまま、あたしの胸を舐められる。
乳首周辺を優しい動きでなめ、乳首を舐められる。