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夏恋

第1章 夏恋

 もうすぐ二学期が終わる。あの後、私はすぐに先輩と別れた。先輩を責め立てたりはしなかった。先輩にやっぱり子どもだって思われたくなかったから。最後のプライドってやつだ。

 二学期になると先輩とマネージャーのことは噂になっていた。私と別れてすぐに彼女だと紹介したそうだ。

 私にはああ言っていたのに最低な人だったんだなって思う。辛かったけど、それでも友達や川口くんが仲良くしてくれていたから笑い飛ばすことができた。

 ふっきれたのは、川口くんがあの日いてくれたからだ。私は携帯を開いて、川口くんにメールを送る。

[今度、あの子も誘って遊園地でも行きませんか?]

 すぐに返事がきた。「いいよ」の言葉の横に笑顔の顔文字。私は、そのメールを保護する。

 まだこの気持ちは伝えないけれど、少しずつ前に進んでいこう。


End
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