イケメン戦国【徳川家康】うつつ夜(短編完結)
第1章 (短編完結)うつつ夜
御殿で共に暮らすようになった涼莉と、夕餉を終えると、涼莉はいつものように、俺に今日の出来事を尋ねてきた。
軍議の話を聞いて何が楽しいのかは、俺には理解できないけど、涼莉はいつも、それに黙って耳を傾けている。
今までの自分には、想像もつかなかった日常でも、今の俺は、そんな日常に、幸せを感じているのが事実だ。
「そんなことより針子の仕事はどうなの?信長様の羽織を仕立ててるって聞いたけど。」
涼莉は俺と御殿に住むようになってから、安土城で通いで針子の仕事をしている。
「あ、それは今日仕上がって…信長様に気に 入ったと言ってもらえたの!」
針子の仕事を話す涼莉を見ていると、心に霧がかかってくる。
言葉にすると、嫉妬ーーー。
俺は信長様に妬いているのか、それとも針子という仕事に妬いているのか……。
俺はこんなにも、独占欲が強かったか?
いや、それは涼莉と出会ったせいだ。涼莉が可愛いすぎるからーーー。
「次は家康に何か仕立ててあげたいな。」
何がいいかと、嬉しそうに思案する涼莉を見て、俺は想いに導かれるまま、涼莉の頭を引き寄せ、口づける。
腕を首に回し、俺の想いに応えようとする涼莉に、抑えきれないほどの愛情を感じずにはいられない。
深くなる口づけに涼莉の呼吸が乱れ、俺はそれを唇で、舌で、受け止める。
唇と唇の間から漏れる、涼莉の甘い声に溺れるように、首へ鎖骨へと唇を刻むようにゆっくり這わせながら、畳へ転がり込む。
「んあっ…だめ、家康…///」
「聞かない。」
「…んっ、まだ、夜じゃ…ないっ…!」
息を切らせながら恥ずかしそうに頬を染め、拗ねる涼莉も、俺にとっては狂おしく可愛くて、そして愛しい。
そんなことを感じる自分に、心の中で苦笑しつつ、つい笑みが零れる。
「外もう暗いよ。寝る時刻じゃないけど。」
黒く染まった障子を背に、涼莉を抱え上げ、 褥へと誘った。
▶▶
軍議の話を聞いて何が楽しいのかは、俺には理解できないけど、涼莉はいつも、それに黙って耳を傾けている。
今までの自分には、想像もつかなかった日常でも、今の俺は、そんな日常に、幸せを感じているのが事実だ。
「そんなことより針子の仕事はどうなの?信長様の羽織を仕立ててるって聞いたけど。」
涼莉は俺と御殿に住むようになってから、安土城で通いで針子の仕事をしている。
「あ、それは今日仕上がって…信長様に気に 入ったと言ってもらえたの!」
針子の仕事を話す涼莉を見ていると、心に霧がかかってくる。
言葉にすると、嫉妬ーーー。
俺は信長様に妬いているのか、それとも針子という仕事に妬いているのか……。
俺はこんなにも、独占欲が強かったか?
いや、それは涼莉と出会ったせいだ。涼莉が可愛いすぎるからーーー。
「次は家康に何か仕立ててあげたいな。」
何がいいかと、嬉しそうに思案する涼莉を見て、俺は想いに導かれるまま、涼莉の頭を引き寄せ、口づける。
腕を首に回し、俺の想いに応えようとする涼莉に、抑えきれないほどの愛情を感じずにはいられない。
深くなる口づけに涼莉の呼吸が乱れ、俺はそれを唇で、舌で、受け止める。
唇と唇の間から漏れる、涼莉の甘い声に溺れるように、首へ鎖骨へと唇を刻むようにゆっくり這わせながら、畳へ転がり込む。
「んあっ…だめ、家康…///」
「聞かない。」
「…んっ、まだ、夜じゃ…ないっ…!」
息を切らせながら恥ずかしそうに頬を染め、拗ねる涼莉も、俺にとっては狂おしく可愛くて、そして愛しい。
そんなことを感じる自分に、心の中で苦笑しつつ、つい笑みが零れる。
「外もう暗いよ。寝る時刻じゃないけど。」
黒く染まった障子を背に、涼莉を抱え上げ、 褥へと誘った。
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