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Everlasting Love

第10章 恐怖



聖輝「これがね…昨日届いた写真…」


光樹「うわっ……これ、大学におる時の写真やん…!?」


桂一「ちょっ、待って。これって…」


波野「テレビ局にいる時の涼野くんだね。」


光樹「うわっ…聖輝の家の前まで撮られてる…」


桂一「あかん…こりゃ完全にストーキングされとるわ…」


波野「そして、これが実際に宅配業者によって運ばれた荷物。」


聖輝「お母さんの名前と…僕の実家の住所と電話番号…全部合ってるの…」


光樹「なんでこんなん知ってんねん…?」


聖輝「分からない…」


桂一「なるほどな。これで一つ分かったわ。」


聖輝「なっ…なに…?」


桂一「ストーカーは事務所関係者の中におる。」


聖輝「えっ…?!」


波野「確かに、涼野くんが書いた履歴書を見れば、お母さんの名前や実家の住所とか知ることができるね。それにこの写真。これを撮れる人物は少なくともテレビ局に出入りができる人ってことが分かるね。」


光樹「そうか…一般人は簡単にテレビ局に出入りすることができひんから…」


聖輝「どっどうしよう…僕…怖いよ…!!」


桂一「すず…」


波野「…島津くん。」


光樹「はっはい…」


波野「しばらく…涼野くんをきみの寮に住ませることはできないかな?」


光樹「あぁ…俺も考えたんですけど…1回生の間だけ相部屋なんですよね…」


波野「そうか…桜庭くんは?」


桂一「俺が住んでるところからすずの大学まで行こうとすると2時間以上かかるんで…今の状況ですずを一人で2時間以上も通学させるのは怖いですね…」


波野「そうか…」


聖輝「波野さんの家は…ダメですか…?」


波野「えっ?」


聖輝「いや…僕の家から近いところに住んでるって言ってたので…」


波野「あっあぁ…俺のところは…ちょっと…」


桂一「何でですか?大学からも近いしいいと思うんですけど…」


波野「…家が近いと…犯人に涼野くんの居場所がすぐに見つかる可能性がある…それじゃかくまっている意味がない…」


光樹「あぁ…なるほど…」


桂一「くそっ!どないしたらええねん…!!」


聖輝「……。」


光樹「…聖輝。」


聖輝「なに…?」


光樹「芸能人の知り合いっておらへんの?」


聖輝「えっ…?」

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