テキストサイズ

Everlasting Love

第53章 それぞれの気持ち



〜櫻井side〜


聖輝くんと会ってから、松潤の様子がおかしい。


理由は分かっている。


聖輝くんに大嫌いって言われたから。


ふふ、笑っちゃうよな。


今まで好きって言われていた子から嫌われるなんて…


こんな時、普通メンバーなら慰めるはずだけど…


俺は何もしない。


するとしたら黙って話を聞くだけ。


だって…傷ついた聖輝くんをかっぱらうのは今がチャンスだから。


櫻井「……。」


「翔くん?」


櫻井「ん?なに、智くん。」


大野「いや、何かいいことあったのかなぁって思って。」


櫻井「えっ?どうして?」


大野「ん〜何となく?」


櫻井「何となくって、あははっ。」


大野「…なぁ…あいつら遅くね?」


櫻井「そう?どっかで立ち話でもしてるんでしょ。」


大野「そうだったらいいんだけど…」


智くんはこう見えてかなり心配症。


嵐のリーダーだからこそ、メンバーのことを誰よりも見ている。


この人のすごいところはメンバーの異変を誰よりもいち早く気づくところだ。


櫻井「ねぇ智くん。」


大野「なに?」


櫻井「俺さ…聖輝くんのこと好きじゃん?」


大野「うん…」


櫻井「俺の気持ち…聖輝くんに届けたいんだけど…どうしたらいいかな?」


大野「気持ちか…ストレートに伝えてもいいんじゃない?」


櫻井「ストレートに?」


大野「うん、だって翔くん…普通だったらマジでカッコいいもん。」


櫻井「あははっ、ありがとうございます。」


大野「だからさ、変にサプライズするよりも素直に自分の気持ちを伝えるのがいいんじゃない?」


櫻井「…そっか…うん、そうしてみるよ。」


大野「もし上手く行ったら報告しろよ?」


櫻井「もちろん、一番に報告するよ。」


大野「絶対だからな?約束だぞ!」


櫻井「分かった、約束する。」


大野「おう!」


櫻井「俺ちょっとトイレ行ってくるね。」


大野「ほーい。」


ガチャッ


バタンッ


智くんは敵か味方か分からない…


もし敵だとしたら…


一番早く潰さないといけない。


櫻井「…智くん……」


例え憧れている人でも容赦はしないよ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ